人がいなくなる | (新)なごやん

(新)なごやん

名古屋からJリーグ アルビレックス新潟に熱い思いを送ります。旺盛な好奇心そのままに、アルビネタに留まらず、鉄道、芸術、SWL(短波・海外放送受信)、昆虫、等々、思いつくまま書いていきます。
これまでの「なごやん」にログインできなくなったため、こちらで続けます。

 私の愛聴局であるルーマニア国際放送(Radio România Internaţional)の「Society Today」という番組は、昨年12月、ルーマニア人の国外脱出問題を取り上げました。

 外へ出ていっているルーマニア人は500万人とも600万人とも言われ(註:ルーマニアの人口は2,000万人弱)、25歳から45歳の人が中心で、背景には自分の(とくに専門的な)活動が正当に評価されていないことがあると指摘しています。要は仕事に見合った収入が得られていないということです。

 

 日本ではどうなのだろうかと思っていたところ、今年になって朝日新聞で特集がありました。

 今年の1月27日、第1面に導入記事、6面に具体例があります。

 

 日本から海外へ移住する人が増加しているのだそうです。

 その6面は経済欄で、ルーマニア同様、背景はやはり経済のようです。

 記事タイトルは「わたしが日本を出た理由」です。

 翌日の1月28日にも別の例が紹介されました。

 

 中2日を置き、1月31日から2月4日まで、経済欄の1段をこの記事に使っています。

 

 ここで紹介されている若い人たちは、看護師、寿司職人、保育士、医師等、一定の能力を持っていて、単に収入だけでなく、自分の能力をより必要としているところで働きたいという意欲を持っていることが共通しています。また、その能力が日本で正当に評価されないことに失望したということもあるようです。金銭だけが働く目的ではないと言っても、労働に対する評価を最もわかり易く示すのが対価(給与)であることも事実です。

 

 奇しくも、NHK総合テレビ2月1日の「クローズアップ現代」のタイトルが「安いニッポン 若者海外へ出稼ぎ」でした。この番組では専門的なスキルを有し、海外で働き、日本よりもよい収入を得て貯蓄し、日本へ帰って自分の夢を満たそうという人、このまま海外に住みつこうとする人などが紹介されました。

 

 実際、日本では専門技術が正当に評価されていないと私は思います。保育園、幼稚園、学校、病院、介護施設・・・みんなギリギリの状態で働いているではないですか。低賃金で非正規雇用というのでは、本当に意欲のある人は逃げていってしまいます。その意味では、能力のある人が日本を捨ててしまうのは仕方のないことかもしれません。(日本に残っている人は能力がないというのではありません。)

 もちろん、日本で生まれたからといって日本で死ななければいけないわけではないし、何よりも生活は自分のためにあるのですから。

 

 国を"強靱化"しようと思ったら、まずは食いっぷちである農林水産業、次代を育てる教育、そして国民の健康を守る保健・医療・福祉でしょう。決して需要予測を水増しして鉄道を拡充したり、イベント(オリンピック、パラリンピック、アジア大会など~誰のためにやっているのかよく考えましょう。東京五輪は好事例です。)を打ち上げたりすることではありません。

 

 と言ってみても、結局はこのまま破滅路線を進むんでしょうね。残念ですが。

 

相互リンク⇒アクティブなごやん

 

人気ブログランキングに参加しています⇒

 

ここもクリックお願いします⇒