日本画家、鏑木清方の没後50年にあたる今年、「鏑木清方展」が東京と京都の国立近代美術館で開催され、東京では3月から5月にかけてでしたが、京都では現在開催中です。
東京展へはなかなか行く勇気がありませんでしたが、新型コロナ禍も多少落ち着いてきたことでもあり、先日京都へ行ってきました。
2020年10月に京都へ行って以来の新幹線でしたが、その新幹線が、偶然にもN700Sでした。
たまに乗ると、こんなものなのでしょうか。ラッキー!です。
細かい設備等の説明は置いておき、車内へ入ったとたん、ツンと「新車のにおい」がしました。座り心地がすこぶるよかったため、普段ならデッキで立ちっぱなしの私も、この日はずっと座っていました。
京都駅からは地下鉄で東山へ行き、岡崎公園にある京都国立近代美術館まで徒歩約5分です。
平日でしたが、客は途切れることなく入っていました。
この日は団体客があったこととも相まって、あちこちが「密」の状態になっていました。
できるだけ人の少ないコーナーから観て回りましたが、100点という展示数の多さで疲れました。私は概ね70点が限界です。
この展覧会には、2019年に44年ぶりに"発見"され、現在は東京国立近代美術館に所蔵されている「築地明石町」が、同時に収蔵された「浜町河岸」、「新富町」とともに京都へやってきて、並んで展示されていました。
2019年に愛知の名都美術館へ行った時、この作品を観に東京へも行こうかどうか迷い、結局行かずじまいでしたが、京都で観ることができました。
「新富町」の下絵の展示は終っていましたが、「築地明石町」の下絵は6月26日まで、「浜町河岸」の下絵は6月21日から7月10日までの展示ということで、私が行った6月23日には2点の下絵を観ることができました。
築地明石町のモデルは下絵とくらべ、目つきが柔らかくなっているように感じました。
この展覧会には、名都美術館が所蔵する「露の干ぬ間」(2018年に収蔵し、京都の表具師に修復してもらった作品)もドーンと構え、存在感抜群でした。
10時頃に入館して、途中、近くの蕎麦屋さんで昼食を摂り、戻ってきて14時くらいまでこの会場にいました。
その後、常設展へ行きましたが、ここはここで、鏑木清方展にちなむ作品がどっと展示され、また坂本繁二郎、青木繁、さらにはユージン・スミスの写真展「第二次世界大戦」と「スペインの村」、などなど、さすが国立という豪華作品のオンパレードで、ヘロヘロになりました。
常設展展示場の窓から東(南禅寺方面)を望むと向かいの京セラ美術館、その後ろの山並みが目を休ませてくれました。
この日、団体客が去った午後になってもあまりにも人が多いと感じたので美術館の人に尋ねたら、この企画では連日このくらいで、土日はもっと多く、比較的空いているのは閉館時刻が延長される金曜日の夕方以降とのことでした。
京都にそれほど縁があるとは思えない鏑木清方が関西でこれほど受けるとは思っていなく、ゆったりと鑑賞できると思っていた私のとんだ勘違いでした。
それにしても、客は比較的高齢者が多いためかどうか、あちこちで携帯(スマホ?)の着信音が鳴ったり、大声で話したりと、マナーはイマイチどころか、他の美術館では経験できないくらいひどいものでした。係員はノーティスボードを掲げて立っているのですが、字が小さ過ぎて、まともに読む人は皆無でしょう。時折、声の大きい人には直接注意をしていましたが。
もし、文字で知らせるなら、以前、「自転車盗むな」で書いたように、「大声での会話はおやめください」、「携帯の電源は切るかマナーモードにしてください」ぐらいの言い方で、大きく掲示しておき、なおかつ、時には館内放送で注意した方がよいのではないかと思いました。
この展覧会は7月10日まで開催されています。あと2週間弱です。Hurry up!
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