声の科学 | NEVER ENDING DREAMS

NEVER ENDING DREAMS

脳梗塞を起こした人の記録です。

聞こえやすい声にするには(2023/3目がテンより)
声を出す仕組み
喉仏のあたりを触ると、声帯があり吐く息によって振動する。その声帯は、呼吸するときに開いているが、発声時には適度に閉じて振動している。その隙間から出す音は、蜂が飛んでいる時の音にしか聞こえない。その音が声道を通って共鳴させると人の声になる。
声の特徴
音色=舌や口などを使い、声道の形を変えて母音を作る。
音の高さ=声帯を引っ張ることで高温と低音を作る。
大きさ=呼気流の強さでできる。
騒音にはない周波数帯域で間が最も聞こえやすい帯域
○相手に届きやすい声に重要なことは、声の高さや大きさだけでなく、この高周波成分がより重要です。高周波成分は、私たちの声の音色や響きに関係している部分が3,000Hzです。
聞こえやすい帯域を増やすトレーニング
①式呼吸でお腹からいっぱい息を吸いスー息を吐きながら出来るだけ息を長く吐き続ける
[?]脈拍のトリセツでは、蜂の羽音(ハミング・ビー・プレス) の呼吸をする。
☆1日2回×3セットが目安
a. おなかが膨らむように息を吸う
b. 20~30秒 常に一定の量で息を吐く
②「スッスッスー」の呼吸
☆10回が目安
a.息を吐くと同時にポンプのようにおなか(へその10cm下・丹田)が動いているか確認 
b.あくびをする時をイメージして口の奥を大きく開けて「あ~っ、あ~っ」と声を出す
c.喉に力を入れない
③ 母音だけでしゃべる
[?]劇団四季では、セリフの母音だけを選出し発音することでボイストレーニングをしていた。田舎の方言は、母音が訛っていることも方言が治らない大きな要因となる。
a.母音を意識する。
b.セリフの母音だけを止めて言うのではなく、呼吸を意識して流すようなイメージで話す。
④声の響きを使う
a. しっかりと喉の奥を開きます。
b.音を響かせることで、3,000Hz付近の帯域エネルギーが上がります。このことを歌い手のフォルマントといいます。
 

平成26年12月12日 【入院時神経学的所見】意識清明、嗄声(させい*しわがれ声。) 著明。11月23日伊勢志摩へのツアー旅行に参加したが、同地に着いた途端に38℃の発熱がある。翌25日39℃の発熱があった。さらに翌26日当科を受診し、入院しました。
脳梗塞になった直後から、ガラガラ声やしわがれ声になって、今までの声とは違うと言われて来ました。
平成26年4月に、脳梗塞になって手足麻痺にのみ気を取られていたが、しわがれ声になっていた。私の場合は、脳梗塞によって顔面左側が麻痺して垂れ下がっていた。今でも寝ている時は、口左側が空いたままになっていて、舌も下がっているので隙間から唾と一緒に雑菌も入ってくる。この時肺炎になったのはこの時の雑菌だと思う。
特に左側の声帯神経麻痺(まひ)、声帯萎縮(いしゅく)などを考えています。背骨が前に押しつぶされ、顔だけが前に向くので、首の後ろに3本のしわが寄っていました。声帯だけでなく、声道も変形していた。


もう1つ気になったことは、長時間発声練習をしていると痰が絡んで、声が出なくなることです。
痰には、色と性状によって主な原因と病気が潜んでいます。①黄色    細菌感染 急性咽頭炎、急性気管支炎など ②緑色 緑膿菌 びまん性汎細気管支炎、慢性気管支炎など ③錆びた色    肺炎球菌 肺炎球菌性肺炎、肺膿瘍など ④白色・粘度が高い 非細菌性のウィルス    アレルギー性気管支炎、慢性閉塞性肺疾患(COPD)など ⑤白色・サラサラ    細菌感染など    気管支喘息、肺胞上皮がんなど ⑥ピンク色・泡末状    出血に空気が混じる    肺水腫など ⑦暗赤色    下気道からの出血    肺がん、気管支拡張症、肺結核症など ⑧赤色    肺からの出血 肺出血などですが、私とは違うと思います。こういった症状がある時には、病院に受診してください。
私の場合は、痰の一種で喉へ流れ込む鼻水、老人性・障害者の後鼻漏(こうびろう)だと思います。脳梗塞によって顔面の麻痺して左側の垂れ下がっていた舌や喉を通って、一部が声道の方に落ち込んでいました。後鼻漏とは。鼻水が喉の奥に落ちる(流れる・つまる)症状を、後鼻漏(こうびろう)と呼びます。
鼻の中は粘膜で覆われており、鼻水が一日に2~6リットルほど粘液が作られて粘膜を常に湿った状態に維持しています。粘膜の表面には繊毛(せんもう)という、目に見えない小さな毛が生えていて、粘膜の表面にある粘液を鼻から喉へ落ちます。ウィルスや細菌、ホコリなどをこの粘液で捉えて鼻から喉へ、そして胃へと流すことで体を守っているのです。この粘液がたくさんできた場合に鼻水になり、場合によっては鼻水が喉に落ちて「後鼻漏」になってしまいます。また、鼻水を出す細胞には2種類あり、それぞれさらさらとした鼻水(漿液性)とどろどろした鼻水(粘液性)を出しますが、鼻水はこれらが混ざってできます。
鼻水が喉へ流れ込む際の不快感だけでなく、喉の粘膜を傷つける恐れもあるため注意が必要です。また加齢により嚥下機能が低下していると、後鼻漏によって生じた痰が咽頭に残り、強い咽頭痛や咽頭違和感が起こることもあります。さらに気管へ流れると気管支炎や肺炎などの原因となる場合もあります。
私は普段から顎を引いて舌を持ち上げ、鼻水が正常に胃に流れ込むよう心掛けています。鼻水が一日に2~6リットルと大量です。正常に胃に流れ込まず、肺や声帯に紛れ込んだら詰まるだけではなく病気になります。発症直後から発声練習のリハビリをやっていましたが、これだけのことを踏まえて、トレーニングをしています。
 
トレーニング
☆朝と夕方に10分程度のトレーニングをします。
①椅子に深く座り、ひざから腰を前に出して、膝を揃えて足を真っ直ぐ下ろします。
②腰を前に出して顎を引き、背筋がS字型になるようにします。
③へその10cm下・丹田をへこませて息を全部吐く。
④下腹を膨らませて、息をたくさん吸い込む。
⑤力まず母音を意識して、喉の奥から発声練習をします。
姿勢を矯正することは、発声や嚥下障害の補正するだけでなく、腰痛や圧迫された胸部の心臓の動悸補正になります。