真っ暗な長いトンネル | いつも木端微塵

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ギタリスト:テリー木端の日記。この日記は、フィクションであり、実在の人物・団体とは一切関係ありません。
音楽的影響:King Crimson,XTC,Japan,Joy Division,The Blue Nile,
The Smiths,Morrissey ギターは、Tokai SEBレスポール木端モデル。

ビジネスの下積み期間というのは
どうしてもある。


特に不利な状況下においては
下積み期間というのは
どうしても長くなる傾向にある。


ほとんど利益にもならない仕事を受けて
ひたすら努力をして、実績を積み重ねて
その結果、大きな仕事につながるというのは事実ある。


華麗な提案をしたからすぐ取れるかというと
そんなに甘くない。


だいたい、数億、数十億ってレベルの
仕事をいきなり現れた人にすぐお願いするだろうか?

それが起きたとしたら棚ボタだと思う。

あるいは、その人しかできない何かがあるからだろう。


普通は、
汗をかいて、努力して、信頼できるからお願いする。


提案の情報などというものはすぐ漏れて
他社に持って行かれるというのもよくある。


どうしても大きな案件が取れたときは、
その短い期間で活躍した人たちが
目立ち評価される傾向にある。

それに対しておかしいという
考え方はあるし、
それは、モラルのある考え方だと思う。


でも、実質本音を言うと、
自分は、ちょっと違う感覚になる。


下積みをひたすら
やらざるを得ない境遇にいると、
それは、見えない劣等感という鎖に
繋がれているような、そんな感覚になる。


少なくとも自分はそれを感じたことが何度もある。

他の人が数億、数十億、あるいは、100億と
受注と売り上げつくってるのに、
自分は、ひたすら時間と労力をつかって
250万とか600百数十万とかをがんばっている。


評価なんてされるわけがない。
何故なら他の人たちに養ってもらってるからだ。


いつもその意識が心の中にある。
それが長いこと続くと、
あとは、もう忍耐力の世界になる。


社会には現実論で言うと、
自分に給料が支払われていればそれでいいという
考えもあって、自分の1年間の活動が
トータルで赤字だったとしても
会社の命令でやってるんだから仕方ないし
そもそも他の会社の縄張りでそんな
簡単に仕事が取れるわけがないと
開き直る人もいる。


そんな簡単じゃないという開き直りは
自分にもある。なければたぶん心が折れる。


そんな期間が長く続いた末に、
大きなビジネスが取れると、
当然それは、自分一人でやったことではないし
自分の手柄だというつもりもないし、
本音としては、ああ、ようやく
この見えない劣等感の鎖が外れたという気持ちだけで
ああ、良かったという気持ちになる。


長いトンネルの出口が見えたという感じに近い。


だから、もう、いいやって気持ちになる。


同じ経験をしたことのない人に
この気持ちはわからない。


長く暗いトンネルにいるとき
出口がどこかもわからない。
そういう時、一番の問題は
モチベーションの維持にある。


それに関しては、個人の性格が

如実に出て、対処方法がそれぞれ異なる。

これを厳密にモチベーションの維持というのかは
良くわからない。


どうやって自分の心をごまかそうかというようなことだ。
例えば酒を飲みに行って騒ぐとか、
とにかくそういう類の話にもなっていく。


明日も自分は真っ暗なトンネルの中にいる
100%そうだと前日わかっていて、
でもいつか前に前進していけば
出口につくかもしれない。
でも、それがいつなのかは誰もわからない。
もしかしたら永遠に来ないかもしれない。


そんな状況下でどうやって明日
前進するためにやる気を出すかという話で
はっきり言ってちょっと精神おかしくないと難しい。


仕事でもプライベートでも
何度もこのような、真っ暗な長いトンネルの
経験をしていて、もう勘弁してもらいたいし
嫌だと言う結論しか出てこない。


しかし、そのトンネルの中にいるという
状況をどうすることもできない。

誰かがいきなりトンネルをぶち抜いて
光が差し込むなんていうことが
起きたこはただの一度もないからだ。


ある種のあきらめの境地にも到達する。


だから耐え忍ぶしかないのだが、
もう一度トンネル入りたいかと言われると
答えは「NO」となる。


このことを過去何度か書いているが
自分の人生の中では、大きな存在と言える。