かーっ
華やかな場所ではそれなりの衣装でないといけないから
出費が嵩むわー
かーっ
と呟きながらボロボロの裏返しになったユニクロのセーターを着る奈々氏かな。
しかも娘に指摘されるまで裏返しって気付かなかったわー。ダダダダダーン(連弾)
もうすぐピアノの発表会!
バレエで舞台度胸が付いている長女は、暗譜も済ませ、
後はケアレスミスを防ぐ練習をすれば万全という状態。
しかし、難題が降りかかる。
ピアノ発表会には次女も出演するのだ。
どうしてこうなった…
人生初の大舞台…
が、次女、全く練習をする気配なし!
先生のレッスンにて
先生 「じゃあ、発表会のきょ」
最後まで話を聞かず楽譜を開く次女。
二曲あるって事忘れていない?
先生 「あはは。じゃあその曲からひこ」
ポロンポロンピラピラポーン
勝手に始める。
一同 「ゴクリ。」
あ、間違えた。
先生 「ミスしても最後までがんば」
次女 「よし、も一回最初から!」
ポロポロピラピラポーン
同じ箇所で間違える。
先生 「今度は最後まで」
次女 「よし、も一回最初から!」
一同 「ゴクリ。」
ポロンポロンピラピラポ
おおっと、危ない。
先生 「じゃあ先生がおてつだいネ!」
先生のサポートが入った!
パシッ!
一同 「パシッ?」
先生の手が叩かれた!
一同 「パシッ!」
次女むくれる。先生はひたすら苦笑い…。
無理強いをしないよう我慢してきたが、
今日から強化合宿、今日だけに。
奈々氏「あい、二人ともピアノの発表会の練習をするよ!」
次女 「ぱちぱちぱち、お姉ちゃんがんばれー」
長女 「え?次女ちゃん何いって」
奈々氏「黙って練習するフォイ!」
長女はそつなく終え、いよいよ次女。
長女が甲斐甲斐しくお世話をする。
長女 「次女ちゃん、ここはゆっくりテンポを合わせ」
パシッ!手を叩かれる。
次女 「発表会は!一人でやる舞台なの!手出するな!」
よく言った、その通り、甘やかしては達成などできないわ!
奈々氏「という事で、二人で見守るので、どうぞ。」
ポロンポロンピラピラポ
詰まる。
次女 「もう一回最初か」
奈々氏「続けろ!」
次女 「ビクッ。」
ポロンポロンピラピラポ(得意なところは通常の1.5倍のスピード)
ピラポンポララララ(苦手なところは通常の0.5倍のスピード)
奈々氏「同じ速さで。」
次女がぶち切れた。
次女 「そんなひどい事を言うなんてもうおしおきべー!おしおきべーよ!」
奈々氏「おしおきべー?シャキナベイベー的な?内田裕也?」
長女 「内田さんって誰?」
やば、路線が路線が、軌道修正せねば。
次女 「おしおきべーちゃう!おしおきだべー!」
あ、ドクロベエ様ね。
奈々氏「もう口出さないから、一曲やり遂げなさい。」
ポロンポロンピラポピラポンポラララ(お、いい感じ。)
ポロリララララララ…(あれ?音が止まった。)
鍵盤に両手をついて、うつ伏せになる次女。
次女 「もーーーあなたたちが見るから緊張するじゃない?」
長女 「でも、本番はもっとたくさんのお客さんの前でやるのよ、次女ちゃん。」
次女 「わかーったよ。がんばるから。いくよ!」
次女 「本番ゴボウ(ごぼう?)前、4・3・2・1OK!」
(次女の演奏をご堪能ください)
発表会へ続く。いや、発表会まで続け!この調子!
娘達の大好きな曲。