家での行動を保育園で実演する子どもたち
「子どもは家でやっていることを外でもやる」……この言葉を誰もが知っています。でも、他人事のように思ってはいないでしょうか? 実際にどんなことを話し、どんなことをやっているのか、その実態を知ると家庭の恥部をいかにオープンしているかが分かり驚愕します。
家の中で家族がしていることを幼児はいつも見ている。それを保育園でも実演する。『0~2歳の幼児は大人を観察している』で、1歳児が夜の夫婦の情交を目撃して、保育士のお腹の上に乗り騎乗位の真似をしたことがあると伝えたが、まさしくそれだ。
だが、それだけではない。家庭内でのプライベートなことを保育園でも実演&実行することがある。
<おちんちんが嬉しいお年頃>
3歳の男の子は、やたらと私のおちんちんを親指と人差し指でつまみにくる。触るのでもなく握るのでもなく、確信犯的に“つまむ”という行為をする。「なぜ、そんなことをするのか」と聞くと、「ママがいつもやってる」とのこと。やっぱりなと思った。
性にオープンな両親は気をつけて欲しい。いくら仲が良くても子どもの前でそんな悪ふざけは控えよう。
おちんちんにまつわることは、男の子だけに限らず女の子も口にする。5歳の女の子などは「先生~、おちんちん」と突然言ってくることがある。おそらく意味はない。なんとなく、これが笑える多少エッチな単語だと思って言っているのだろう。覚え始めのエッチな言葉と言ったところか。
どういう状況かは分からないが、たぶん家庭内でいつもこういうことを言っているので、園でもやってしまうのである。ちょっと気をつけた方がいいのではないか。
以前には、給食で出たポテトやウインナーを「おちんちん」と茶化す子がいたと聞いたことがある。笑える下ネタは家庭内で通じるが、外でやられると恥をかくのは両親だ。
その実例をマクドナルドでの食事中に実際に見たことがある。
隣の席に3歳くらいの男の子と両親の三人がいたのだが、男の子がポテトをつまんでプランプランさせながら「パパのおちんち~ん」と言ったのである。父親は苦笑いをしていたが、母親は周囲を気にして顔を伏せていた。
この子は通園先の給食やおやつでポテトが出たら絶対にやる。そうならないように、家庭内での下ネタは注意した方が良い。
<パパの筋肉自慢>
猛暑だった夏の出来事。ふだんはTシャツで出勤するのだが、あまりにも暑いのでノースリーブで出勤したことがあった。そのときは体にフィットしているノースリーブだったので、一部の子どもたちが物珍しそうに私の元に歩み寄ってきた。
「先生って筋肉あるの?」
私は元々筋肉質な上に軽い筋トレをやっていたので、上半身だけがプチマッチョになっている。普通のTシャツやポロシャツだと目立たないが、体にフィットしたノースリーブだと大胸筋が少し盛り上がって見えるらしい。園は女性保育士が多いので、余計に珍しく映ったのだろう。
子どもたちは、本当は「筋肉すごいね」と言いたいのだろうが、幼児的には「筋肉がすごい」という感覚が分からず、「筋肉がある」という表現になるらしかった。
集まってきた子どもたちは、いっせいに私の大胸筋を触る。
「動くの?」
もちろんピクピクさせることはできる。実際、触らせてピクピクさせると大騒ぎだ。
「パパも筋肉あるけど動かないよ」
不思議がる子もいたが、鍛えていないと無理だ。パパは普通の体型なのだから。
「うちでパパの筋肉を触ってるよ」
「パパの筋肉も硬いよ」
一人がそういうことを言うと、「僕のパパも」「私のパパも」と言ってくる。それにより、パパたちはけっこう子どもに筋肉を触らせているのだというのが伝わってきた。
男というのは、力を鼓舞したい生きものだ。だが、人に見せられるような筋肉の持ち主は少ない。だから滅多に見せられないし、当然誇れもしない。それでも我が子だけには、痩せていても大人としての筋肉の硬さを誇ることができる。だから、力こぶを作っては触らせているに違いない。たいていのパパたちは、こうやって男の威厳を見せつけているのだなと知った。
私としてはこの日を境に、あまりにも触られるので、よほどのことがない限り大胸筋が目立つノースリーブでの出勤はしないようにした。下手をするとセクハラ行為にも映ってしまうからだ。筋肉触りはパパにだけやってもらうことにしよう。
この一件で、いかに筋肉自慢をしているパパが多いかを知った。
<男の子の唾吐き>
男の子トイレでのこと。5歳児の一人がオシッコをする前に、唾を便器内に吐いた。正確には吐いたというよりも落としたという感じだった。以前にも別の男の子が同じことをしていた。
実は女性には分からないことだが、男性の一部にはオシッコをする前に唾を便器内に落とす習性の人がいる。しかもそれは習慣性のあるもので、ほとんどの人が無意識にする。
友人の一人は、小学生の我が子と連れションをしているときに、隣で子どもが唾を落としているのを見て、自分が普段やっていることを見られていて、それを真似されているのだと初めて知った。
子どもは本当に親の仕草をよく見ていて、その癖などを悪意なく自分のものとして無意識に習慣化してしまう。男の子によるオシッコ直前の唾落としなどは、意味のない行為の最たるものだ。男親本人でさえ気づくことのないこの悪癖を、子どもも真似をしていないかどうか母親も注意して見ておくことをお勧めする。
とは言っても、母親は男の子が一人でおしっこができるようになると、見守ることがなくなる。そして、男の子は外出先で父親と連れションするようになると、父親の真似をするようになる。
いつ唾落としを始めるのか、あるいは我が子は唾落としをやっているのかどうか、両親が意識して監視するしかない。その前に、夫が唾落としをする癖があるかどうかを確認してもいいだろう。
小学生以下の男の子がいる家庭は、今からでも遅くないのでチェックしてみてはいかが?


