夫が愛情で妻を抱く時期 | 生きてりゃ楽しい事もあるって!

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騙されやすく恋愛も浮気されてばかり…死んだら楽かなと思った事も
ある。でも人生をふり返ると「面白く感動した体験」の方が多い事に
気づいた。おかげで今は「生きてば楽しいこともある」と思う毎日。
ここでは人生の体験を通じて考えさせられた事をお伝えします。

 男女の営みは愛の形というけれど、体裁のいい上辺だけの言葉であり所詮は性的欲求を満たすだけのものと言う人もいる。だって気持ちがいいのだから仕方ない。性的快感に脳が誤魔化されても仕方がない。どんなにアツアツカップルでも離婚してしまうのは、性的快感による一時的な麻痺により、それを真の愛情だと思い込んでしまうから離婚してしまうのではないかと言う人もいる。

 では、セックスの最中に真の愛情は存在しないのだろうか? 否、必ずしもそうとも限らないということを取材した男性の体験から知った。抱いている最中に愛情を感じる時期が来るというのである。では、それはいつなのか?

 

 

 その男性は還暦を前にしたあたりから精力が落ち始め、エロ動画を見てもあまり興奮しなくなったという。セックスをしたいという願望はあるのだが、加齢による精力減退を受け、勃起持続力の低下と射精時の快感低下から、肉体的快感を得られなくなった為にやる気が失せてきたのだというのだ。

 

 

 それでも5つ下の奥さんとは月に2~3回のペースで定期的におこなっている。ドスケベでもないのにこのペースを維持できるのは大したものだが、それはお互いの性欲と下半身の相性がいいからに他ならないが、各種条件が整っていたこともある。

 男性としては、定期的に射精することで前立腺肥大を予防できる。やらなければEDになってしまうのではないかという恐怖を回避できる。

 奥さんは、女らしさを失わず男性の好みでいてくれている。更年期で閉経しゴムを着ける必要がなくなった(ゴム装着の際に縮んでしまう心配が男性にはなくなった)。

 

 

 それだけの話だとただ形式的にセックスを続けているように思えるが、いつしか男性には大きな変化が現れるようになった。

 セックスに愛情を感じるようになったというのである。動物や虫の生殖行動と違い、人間のセックスはどうしても肉体的な快感の方が上回ってしまう。行為開始前は奥さんに愛情があるから抱きたいという気持ちが起こるのだが、行為途中から肉体的快感の方が優ってしまう。それは誰でも男女ともに同じこと。

 

 

 男性に変化があったというのは、加齢による勃起力の維持低下と肉体的快感の低下に伴い男としての最大の快感である射精感に期待が持てなくなったことにより、肉体的快感よりも愛情を感じるようになったというのだ。

 つまり挿入中の奥さんを抱いているときに異常なほどの愛情を感じるそうなのである。それは射精するよりも気持ちがいいらしい。つまり心の快感が肉体的快感を超越しているということだ。心の快感とはすなわち愛情。

 

 

 だからこそ今、愛情で抱いているという気持ちになっているという。この歳にならないと分からないことだったと男性は言う。また、この歳になるまで奥さんを抱いていられたからこそ分かり得た真実だとも言う。早々にレスになってしまった夫婦には永久に得ることができない。

 

 

『週刊SPA!』(202442日号)によると精力の落ちた中年男性は脳イキを求めてSMプレイに走る人がいるという。つまり精神的快感を求めるためだ。しかし、そんな金のかかることよりも、背徳感のあることよりも、身近に欲求を満たしてくれる人がいるではないか。ほとんどの人はそれに気づいていない。素晴らしいパートナーが側にいることに。

 

 

 男性は言う。「俺は確かに挿入して抱きしめるだけで愛情を感じるけど妻はどうなのだろうか? 熟女以降になると挿入しなくても抱きしめられるだけでいいなんて言うけど、それで満足するのだろうか? 綺麗ごとじゃないのか? 妻は挿入中じっとしていると下半身をモジモジさせてくる。それって肉体的快感を求めてるからじゃないのか?」と。

 でもそれは仕方のないこと。男はフィニッシュで最大の快感を得られるが、女は行為中に快感を得ているのだから。

 男性はすでに自らのフィニッシュに期待できなくなっている状態だが、奥さんにはもともとフィニッシュがない。だからそれは致し方ないところ。そこのところは奥さんにサービスして然るべきだろう。

 話を聞いた男性はたまたまアラカンだったが、別に歳を取らなくても性的欲求ではなく愛情で抱ける男性はいる。妻を好き過ぎる夫などは30代以降でもそうかもしれない。

 それでもやはり、男がセックスで真の愛情を知るのは、射精感を求めなくなったときなのだと思う。そのときにこそプレイがラブに変わり、ラブの感情がプレイの快楽を凌駕する。

 ただそれが加齢からくる精力低下ではなく、30代で、せめて中年前に気づけばセックスレスで悩む女性は…いや夫婦は少なかっただろう。

 

 

 以前『還暦でも濡れる・番外編』で話を聞いた男性もAGA治療で精力が落ちたことをきっかけに熟女の魅力に気づいたと話していたが、今回も似たような内容だった。

 ただそこに「愛」が生じたかどうかの違いはあった。