生きてりゃ楽しい事もあるって!

生きてりゃ楽しい事もあるって!

騙されやすく恋愛も浮気されてばかり…死んだら楽かなと思った事も
ある。でも人生をふり返ると「面白く感動した体験」の方が多い事に
気づいた。おかげで今は「生きてば楽しいこともある」と思う毎日。
ここでは人生の体験を通じて考えさせられた事をお伝えします。

 ラグビーについてはほとんどと言っていいほど詳しくない。

 だが、先月亡くなった山口良治氏のことは知っている。テレビドラマ『スクールウォーズ』を取材する際にいろいろと調べたからだ。

 校内暴力で荒れていた時代の伏見工業高校に赴任し、無名のラグビー部を全国優勝に導いた熱血教師が、「泣き虫先生」と呼ばれていた山口氏だった。漫画みたいなサクセスストーリーに感動したことを覚えている。

 山口氏は数々の名言を生んでいる。特に有名なのは「信は力なり」。そのなかでも個人的に一番好きなのは「負けを知らない勝利者はいない。失敗を知らない名選手はいない」という言葉。

 

 

 心を打たれた理由は、私自身が負けの多い人生だったからだ。今でも“社会の敗北者”であることに変わりはなく、このまま一旗も揚げられずに朽ちていくんだろうなと覚悟している。

 確かに勝利者にはなれなかった。しかし、この言葉を支えに、負けても負けても堪えないだけの耐久力はついた。夢をつかむまでは諦めないというしぶとさも身についた。

 

 若いときの苦しみや敗北感はいずれ肥やしになるから耐えられる。だから、失敗は恥じることではないし、そこから原因を解明すれば成功につながる。受けた屈辱は発奮することで見返してやることができる。失恋はつらいけど、原因を知りそこを乗り越えれば本物の愛を成就できる。

 

「一度失敗したからもうやりたくない」……違うんだよ。次こそ成功するように再チャレンジするんだよ。

「もう二度と失恋の苦しみを味わいたくない」……違うんだよ。人として成長したんだよ。もう一回失恋すれば、もうひとまわり成長するんだよ。

「一回嫌な思いをしたから関わりたくない」……そのときはたまたまだっただけかもしれないじゃん。

 

 しかし、そのような体験をせず順風満帆な人生を送ってきてきた者が、いい大人になってから失敗や敗北を味わうとキツい。なかなか立ち直ることができない。そのためそこで諦めの人生を歩んでしまう者も多い。

 だが、逆にここを乗り越えた者は必ず再生する。苦難を克服できなくてもいい。耐えて耐えて耐えまくり、ひたすら耐えてさえいればなんとかなるもんだ。

 

 

 日本では長らく中高年男性の自殺の割合が高かった。いろいろな事情はあるだろうが、若い頃に試練を受けた者は、おっさんになってもしぶとく生きられるはず。

 そして、今を苦しんでるおっさん達よ、まずは諦めるな。若いときにできなかった苦しい体験が今きているだけなのだから。

 

 私なんか苦難の連続だった。でも、夢だけは持っていたので人生を諦めることはなかった。若いからそう思えたというのもある。若いから失敗しても苦しくても希望があればとりあえず乗り越えられた。だから、おっさんになっても苦労に耐えられるほどしぶとくなった。

 人によっては私と逆で「いつまで経っても変わらない人生だった」と終止符を打つ者もいるだろう。

 でも私は、“社会の敗北者”であっても“人生の敗北者”で終わるつもりはない。おっさんになってもまだもう少し足掻いてみるつもりだ。

 

 

[後記]

 山口氏はラグビー部の連中を殴って強くした。まさに昭和のスパルタスタイル。これがもしどっかのAIのように「虐待なので児相に電話してください」なんてアドバイスされたら、あのような感動は生まれなかった……。