中途半端にならないか、やる前から見極める
以前つぎのように書いた。
人びとは、努力しただけ成果が出る、というのを期待する。
でも、努力しても、すぐには成果はでないってこと、けっこう多い。
例えば、英単語の学習がそう。
英語の文章を読んでいて、その中の単語の40%しかわからないと、
文章の意味がほとんどとれない。
ここで、もうあと20%の単語を覚えても60%。
依然として、文章の意味がわからない。
けれど、これが80%になると、途端にざっくりとした意味ならつかめるようになる。
90%になるとさらにわかる。
多くの場合、
努力しても努力しても成果が全くでない期間のあとで、
急激に成果が出てくる。
これを突き詰めて考えると、次のことが言える。
中途半端にならないか、やる前から見極めよう。
先日ワークショップを持ち、たくさんの学生さんと話すきっかけがあった。
ある学生さんはこう言った。
「英語だけじゃなくて、中国語やスペイン語、アラビア語も勉強して、
世界のどこに行っても住めるようになりたいです」
僕はこう言った。
「そうだとしたら、たぶん、英語だけにフォーカスした方がよい」
「英語が使えるようになるには3000時間がいる。
他の言語でもだいたいそんな感じ」
「3000時間×4言語、語学習得にかけられるとしたら別なんだけれど、
その時間があったら、君のケースでは、他のスキルを伸ばしたほうがいい。
一万時間あったら、なにかの分野でプロフェッショナルになれるから。」
「僕は中国語で日常会話ならこなせるけれど、
今となって思うのは、『その時間で英語を勉強しておけばよかった』 ということ」
「中途半端に話せる言語を複数持つより、
正確にストレスなく話せる言語をひとつ持つほうがいい」
「世界のどこに行っても、英語が話せる人はいる。
君が仲良くなりたいと思う人の大半は、英語が話せると思う。
その人たちと、高度な話題から打ち解けた話題まで、
じゅうぶんに楽しめるよう、英語力だけを伸ばしたほうがいい」
学生さんは納得してくれた。
そのあとでじっくり考えたのだけれど、
僕自身、この 「中途半端にならないか、やる前から見極めよう」 については、
気をつけたほうがいいと思った。
レアジョブを、「7つの習慣」を実践した会社にしようとしているのだけれど、
7つの習慣を実践するには時間がかかる。
・主体的になる
・重要事項を優先する
・Win-winを考える
・理解してから理解される
7つの習慣をすっとばして、
業務だけをお願いするのなら、
とても効率はいい。
でも最近、
「加藤さん、××の場面で、7つの習慣ができてなかったですよ」
とスタッフからフィードバックされる機会がときどきある。
「まぁ、確かにそうだよなぁ」
「でも、キモチはわかるけど、それをやる時間がないんだよなぁ」
と思っていた。
でも、最近思うこと。
「時間がないんだよなぁ」
とは言い続けるのは、ダメだってこと。
短期的には大丈夫でも、
長期的には信頼関係や組織にひずみが生じてしまうから。
「時間がないんだよなぁ」
と思うときって、
時間がないときじゃない。
何かを捨て去らなければいけないのに、
捨てられていないときだと思う。
企業の事業活動でいえば、
自分が関わる施策を減らすか、
自分が関わる相手を減らす か、
だと思う。
施策に使う時間が減ると、7つの習慣の実践に使える時間が増える。
その反面、毎年倍倍という、業績目標 が達成しずらくなる。
自分が関わる相手が減ると、
7つの習慣を実践する時間が同じでも、
一人あたりの時間は増えるので、
7つの習慣を実践しやすくなる。
その反面、組織が急拡大しているときに問題が出る。
組織の成長にスタッフのスキル成長が追いつかないとき、
上長がその下のポジションも兼務する必要がある。
自分が関わる相手を減らすというのは、
どこまで現実的か、考えたほうがいい。
結局、操作できるレバーは、「業績目標をどこに設定するか」しかない。
高い業績目標と7つの習慣のバランスは非常に難しい。
「頑張れば達成できる業績目標」 を設定するのはダメ。
「頑張れば7つの習慣を実践しながら達成できる業績目標」
を設定しなければいけないと思う。
人びとは、努力しただけ成果が出る、というのを期待する。

でも、努力しても、すぐには成果はでないってこと、けっこう多い。
例えば、英単語の学習がそう。
英語の文章を読んでいて、その中の単語の40%しかわからないと、
文章の意味がほとんどとれない。
ここで、もうあと20%の単語を覚えても60%。
依然として、文章の意味がわからない。
けれど、これが80%になると、途端にざっくりとした意味ならつかめるようになる。
90%になるとさらにわかる。
多くの場合、
努力しても努力しても成果が全くでない期間のあとで、
急激に成果が出てくる。

これを突き詰めて考えると、次のことが言える。
中途半端にならないか、やる前から見極めよう。
先日ワークショップを持ち、たくさんの学生さんと話すきっかけがあった。
ある学生さんはこう言った。
「英語だけじゃなくて、中国語やスペイン語、アラビア語も勉強して、
世界のどこに行っても住めるようになりたいです」
僕はこう言った。
「そうだとしたら、たぶん、英語だけにフォーカスした方がよい」
「英語が使えるようになるには3000時間がいる。
他の言語でもだいたいそんな感じ」
「3000時間×4言語、語学習得にかけられるとしたら別なんだけれど、
その時間があったら、君のケースでは、他のスキルを伸ばしたほうがいい。
一万時間あったら、なにかの分野でプロフェッショナルになれるから。」
「僕は中国語で日常会話ならこなせるけれど、
今となって思うのは、『その時間で英語を勉強しておけばよかった』 ということ」
「中途半端に話せる言語を複数持つより、
正確にストレスなく話せる言語をひとつ持つほうがいい」
「世界のどこに行っても、英語が話せる人はいる。
君が仲良くなりたいと思う人の大半は、英語が話せると思う。
その人たちと、高度な話題から打ち解けた話題まで、
じゅうぶんに楽しめるよう、英語力だけを伸ばしたほうがいい」
学生さんは納得してくれた。
そのあとでじっくり考えたのだけれど、
僕自身、この 「中途半端にならないか、やる前から見極めよう」 については、
気をつけたほうがいいと思った。
レアジョブを、「7つの習慣」を実践した会社にしようとしているのだけれど、
7つの習慣を実践するには時間がかかる。
・主体的になる
・重要事項を優先する
・Win-winを考える
・理解してから理解される
7つの習慣をすっとばして、
業務だけをお願いするのなら、
とても効率はいい。
でも最近、
「加藤さん、××の場面で、7つの習慣ができてなかったですよ」
とスタッフからフィードバックされる機会がときどきある。
「まぁ、確かにそうだよなぁ」
「でも、キモチはわかるけど、それをやる時間がないんだよなぁ」
と思っていた。
でも、最近思うこと。
「時間がないんだよなぁ」
とは言い続けるのは、ダメだってこと。
短期的には大丈夫でも、
長期的には信頼関係や組織にひずみが生じてしまうから。
「時間がないんだよなぁ」
と思うときって、
時間がないときじゃない。
何かを捨て去らなければいけないのに、
捨てられていないときだと思う。
企業の事業活動でいえば、
自分が関わる施策を減らすか、
自分が関わる相手を減らす か、
だと思う。
施策に使う時間が減ると、7つの習慣の実践に使える時間が増える。
その反面、毎年倍倍という、業績目標 が達成しずらくなる。
自分が関わる相手が減ると、
7つの習慣を実践する時間が同じでも、
一人あたりの時間は増えるので、
7つの習慣を実践しやすくなる。
その反面、組織が急拡大しているときに問題が出る。
組織の成長にスタッフのスキル成長が追いつかないとき、
上長がその下のポジションも兼務する必要がある。
自分が関わる相手を減らすというのは、
どこまで現実的か、考えたほうがいい。
結局、操作できるレバーは、「業績目標をどこに設定するか」しかない。
高い業績目標と7つの習慣のバランスは非常に難しい。
「頑張れば達成できる業績目標」 を設定するのはダメ。
「頑張れば7つの習慣を実践しながら達成できる業績目標」
を設定しなければいけないと思う。