上高地での散策、2日目の事です。
前夜は雨だったので、星空は残念でした。
楽しみにしていたのですが…
気を取り直して、朝5時から散策開始です。
もちろん、双眼鏡とカメラも持ち出しました。
朝食前にも野鳥観察をする気満々です。
「朝飯前」と言える程、簡単ではありませんが。
空はまだ薄暗く、霧も立ち込めていました。
散策者も少なく、不思議な感じがします。
クマとの遭遇に注意しながら、歩きました。
散策路の端に、透明な花を見つけます。
雨露に濡れたサンカヨウでした。
小さくも美しく、可憐な花です。
カケスの姿も見かけました。
普段は賑やかですが、とても静かです。
朝早いので、騒音マナーを守ってくれたのかも…
進行方向から、綺麗な囀りがします。
コマドリでした。
昨日とは、全く異なる場所です。
数多く飛来しているのだと実感します。
暗い場所なので、写りはイマイチでした。
小一時間程で、大正池に着きました。
朝日は昇りますが、霧に阻まれます。
これはこれで、幻想的でした。
大正池まで来たのには、理由があります。
前日に会えなかったヤマセミを…、と考えました。
霧の中、双眼鏡を覗く視線に熱がこもります。
…すると、枯れ木に鳥の影が!
「デー、デー、ポッポー」
…
…
…
キジバトでした。
その後も1時間ほど粘りますが…
次々にシャトルバスが到着し、人も増えました。
賑やかで、野鳥が苦手な状況となってしまいます。
ヤマセミとの対面は、次回の楽しみとしました。
待機中、大正池にかかる霧が晴れました。
時間とともに変化する景色が楽しめます。
最後には、澄みわたる青空も確認できました。
朝食の時間が迫るため、来た道を戻ります。
…が、空腹の私を呼び止める囀りがしました。
この声は、オオルリです。
梓川の畔で、木の上に見つけました。
枝に隠れて、全身を見せてくれません。
隙間から、辛うじて撮りました。
青空よりも、瑠璃色が濃いのがよく分かります。
前日はコマドリとウグイスを撮りました。
このオオルリを加えると…
上高地で日本三鳴鳥をコンプリートです。
時間を気にしながらの観察でした。
名残惜しいけれど、オオルリとお別れします。
時間を忘れる程に、楽しい散策となります。
朝食を摂った後も、鳥見を続けました。
次回も続きます。