営巣から子育て~後編~(サンコウチョウ) | その日ばかりの野鳥観察

その日ばかりの野鳥観察

山あり海あり川ありの自然に恵まれた新潟県中越地方で、野鳥を観察しています。
出会った野鳥を、気ままに紹介したいと思います。

先月から今月にかけて、サンコウチョウの巣を観察しました。

 

 

観察初日は、このような状態でした。

一生懸命に営巣するサンコウチョウ♂です。

正面顔が宇宙人のように見えます。

 

 

観察開始14日目です。

♀が抱卵している事が多いのですが、この日は♂が巣に居ました。

分かりづらいですが、長い尾が巣からはみ出しています。

 

 

以降は、観察開始24日目まで大きな動きがないままでした。

巣が空っぽの事も多く、巣を放棄したのかと心配します。

それでも、時折は抱卵する姿を見かけました。

巣の中が気になりますが、下から観察するしかありません。

 

 

変化があったのは、観察開始27日目でした。

餌(トンボ?)を運ぶ♀の姿を見かけます。

 

 

おそらくは卵が孵ったため、雛鳥に餌を与えているのでしょう。

残念ながら、雛鳥の姿は見えませんでした。

 

 

観察開始28日目。

雛鳥の姿が、はっきりと確認できました。

この日は、2羽が大きな口を開けて餌をねだっていました。

 

 

観察開始32日目。

前回に比べると、だいぶ大きく育っています。

画像では分かりにくいのですが、全部で3羽いるのがわかりました。

 

 

観察開始33日目。

巣の様子を見に行きましたが、雛鳥の姿がありません。

観察時は長く留まらないようにしていたので、確実にいなくなったとは言えませんが…

同じ日、時間をあけて様子を見に行きましたが、やはり不在の様でした。

もしかしたら、カラスや蛇などの天敵に襲われたのかもしれません。

 

 

サンコウチョウは、雛が孵ってから巣立つまでは8~12日ととても短いそうです。

観察に行けなかった日も考慮すると、6~9日間は巣で生育していたはずですが…

巣だった雛鳥は、親鳥に誘われて森の深い場所に移動するそうです。

無事に巣立ちを迎えたのだと願っています。

 

 

貴重な経験をさせてもらいました。

 

 

追記:

37日目の散策で、「ギィッ、ギィッ」というサンコウチョウの地鳴きを聴きました。

何処かで、巣立ち雛の子育てをしているのかもしれません。