こんな鳥にまで(チョウゲンボウ) | その日ばかりの野鳥観察

その日ばかりの野鳥観察

山あり海あり川ありの自然に恵まれた新潟県中越地方で、野鳥を観察しています。
出会った野鳥を、気ままに紹介したいと思います。

今回は、愚痴のような内容が多いので、不快に感じる方には申し訳ありません。

 

 

前回のゴイサギを見つけた日の事です。

 

市内の河川敷を散策していると、ドローンを飛ばしている人がいました。

ドローンが飛んだ上空を何気なく眺めていると、1羽の鳥に気が付きました。

ドローンを追いかけるように飛び出し、途中で方向を転換します。

その後も奇妙な飛行を繰り返していました。

何かを追うような、追われているような飛び方でした。

ドローンが原因ではないように感じました。

 

 

 

 

飛ぶ鳥はチョウゲンボウでした。

よく見ると、尾羽の後ろに何かが見えます。

 

 

 

 

釣り糸のようなものがぶら下がっていました。

幸いにも、尾羽に引っかかっているだけで、飛ぶことは出来ているようです。

それでも、邪魔になるのか必死に振り払おうとしている様にも見えました。

 

 

 

 

しばらく飛んでいると、釣り糸のようなものは目立たなくなりました。

が、右の翼になにか付着しているように見えます。

今は大丈夫でも、そのうちに羽根や足に絡まり、命に係わる事になるかもしれません。

 

 

 

 

近くの鉄塔にとまりました。

小さくて分かりづらいですが、やはり尾羽に釣り具のようなものが付いています。

何とかしてあげたいですが、どうにもできません。

しばらくその場に留まっていましたが、その後遠くに飛び去ってしまいました。

 

 

先日、同じ市内の海岸でチョウゲンボウの♀を見かけました。

同じ個体かどうかはわかりませんが、獲物を獲る際や、降り立った場所で釣り糸が絡まったのだと思います。

今までに、ウミネコやドバトの釣り糸被害を見た事がありましたが、チョウゲンボウのような猛禽類では初めてでした。

こんな鳥にまで釣り糸被害が及ぶのだと、ため息がつきたくなります。

 

 

 

 

上の画像は、連休明けの朝(9/21)、海岸散策中に回収した釣り糸の束です。

岸の傍には腰を掛けやすい出っ張りが複数あり、その周囲によく放置されています。

それぞれ1本ずつ回収したのですが、袋に入れていたのでゴチャゴチャになってしまいました。

全部で10本ほどでしたが、ピンク色の釣り糸の束もありました。

釣り針や重り、ビニール管のようなものもついています。

時期的なものなのか、春にはサビキ釣り用の仕掛けが多く、今の時期は2本針の仕掛けが多い気がします。

普段は0~2本程ですが、休日明けは非常に多くの釣り糸やゴミが落ちています。

そんな時は、野鳥散策ではなくて釣り糸散策になる時もあります。

いちいち腹を立てても仕方がないので、むしろ釣果(?)を楽しむつもりで回収しています。

 

 

正直に言うと、全てのゴミを拾う気にはなりません。

それでも、釣り糸の絡まった野鳥の姿を思い出すと、釣り糸だけでも拾おうと思います。

 

 

海岸散策では、釣り人を見ない日はありません。

本当の釣り好きは、海や生き物にも敬意を払う方だと思っています。

一人一人に話しかける勇気はありませんが、心の中で呟きます。

 

「あの・・・、釣り糸を捨ててはいないですよね?」