9月10日、いつものように市内の海岸に行きます。
その日の天気は良さそうなのですが、雨雲見え隠れしていました。
いつもの場所に、いつものササゴイです。
シギチを探しますが、この日の朝は全く見かけませんでした。
もう通り抜けてしまったのかと寂しく思いましたが、どうやら違うようです。
海岸の傍に立っている鉄の棒に、猛禽類が止まっていました。
チョウゲンボウです。
数日前、後ろ姿だけを見かけた場所でした。
堂々と座して、周囲を見渡しています。
毎朝ここに居たトウネンは、チョウゲンボウを怖れて逃げてしまったのかもしれません。
せっかくの再会なので、浜辺に生えている低木に身を隠しながら、ゆっくりと近付いてみました。
海を後ろに、浜辺に点在する草むらを眺めているようでした。
チョウゲンボウは昆虫や小鳥を捕食しますが、一番の好物はネズミ類なのだそうです。
別の日の事ですが、草むらの中でネズミらしき姿を見かけた事があります。
餌が出てくるのをジッと待ち続けているのかもしれません。
・・・目が合ってしまいました。
木々の陰からでしたが、これ以上は接近できません。
ポツリポツリと小雨も降って来たので、その場から退散する事にしました。
帰り際、振り返って確認してみると、チョウゲンボウは草むらに降り立った後に飛び去って行きます。
その足には何かを捕まえていたようでした。
翌日の事ですが、その草むらで大きなバッタを何匹も見つけました。
トノサマバッタ(茶色型)のようです。
おそらく、チョウゲンボウはこのバッタを捕まえていたのでしょう。
一応、止まっていた鉄の棒の周辺を確認してみましたが、羽根などの食痕は認めませんでした。
自然の摂理とはいえ、観察対象が捕食されるのは見たくありません。
魚や昆虫には申し訳ないですが、私は野鳥の方が好きです。
追記:
その海岸から数km離れた場所で、沖にある岩場に数羽のトウネンの群れを確認する事が出来ました。
まだしばらくは、シギチの観察が出来そうです。