前回の記事は、こちら─、
『 いまだ謎な、あの国産最狂テロ集団の人材採用術 』
ここ数回に渡り「 詐欺と営業 」というテーマで、
私なりの考えを述べて来たわけだが、
これまでの記事の中には─、
見ようによっては「 詐欺 」を礼賛しているかのようにも、
受け取れる部分もあり、
読者の中には嫌悪感を示された方も、
おられたかも知れない。
しかし─、
毒をもって毒を制すと言おうか、
害あるものも、用法しだいでは益となる
~ ( 中略 ) ~
このかよわい花の外皮の中には毒が含まれている
そして、薬効も
匂いをかげば気分爽快になるが、なめると
体中がマヒし心臓が止まる
( シェイクスピア『 ロミオとジュリエット 』より )
世間の財布の紐が堅くなって久しい、
このご時世において尚、後を絶たない詐欺被害。
そして─、
その、呆気にとられる被害額。
なにゆえ被害者たちは、犯罪者の、
くちぐるまに、まんまと乗せられ、
貴重な財産を手渡してしまったのか?
以前の記事で、
私の知人のある営業マンが─、
「 一流の結婚詐欺師は、一流の営業マンでもある 」
と語ったことを述べた。
それはつまり、彼ら詐欺師たちが─、
①対象となる相手を的確に見つける
②相手にとって価値ある魅力的なものを提供する
という仕事を、確実に、
実行しているからに他ならない。
そして─、
これはマーケティング、ひいては、
ビジネスの本文そのものとも言える。
もっとも─、
詐欺師たちが提供するものは、まやかしであるわけだが、
額面通りのものを提供できるのであれば、
何も問題はないわけだ。
であるならば─、
「 営業 」という取り組みを、
「 詐欺 」という側面から眺めてみるのも、
一法ではないかと考えた次第である。
そして─、
彼ら詐欺師たちが、それだけの、
"業績" をあげているというのなら、
我々、ビジネスにいそしむ者たちも、
業績の悪化を不況のせいには出来まい。