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『 あなたは何番目に気付かれる? 』
興味のない者には、ジャズはすべて同じに聴こえる。
興味のない者には、交響曲はすべて同じに聴こえる。
興味のない者には、絵画はすべて同じに見える。
モーツアルトもサリエリも、素人には分からない。
なにかが見えるのは、それが人の目に映るからではない。
見えるから目に映るのだ。
"目の前にあるものに気づかないなんて、
そんなことが、あるわけない"
あなたは、まだそう考えているかも知れない。
ここでも、また、
言い尽くされた次の言葉を繰り返そう。
「 生徒の準備が整った時、教師は現れる。」
準備が整わなければ、目の前にいる教師も、
決して見えない。
◆◇◆◇◆
わたしが言わんとしていることは、
自分のまわりのあらゆることに
気づかないでいるのは、正常だ、ということなの。
目に映るものは、
見ようとしているものや、
興味を覚えたものや、
関心を惹かれたものなの。
わたしがあなたに言おうとしているのは、
あなたにはけっして見えない人が
存在するということなの。
彼らはヒエラルキーのなかで
あまりに低いところにいるの。
どのグループでも、
最後に気づかれる人がいるわ。
普通の人たちは、彼らを見る方法を知らない。
『 魔法 』( クリストファー・プリースト ) より