『天使と龍神様』
夕暮れ時
久しぶりに会えました
それは
何気ない景色に
溶け込んで
美しい光を放ちながら
長い尾を
誇らしげに
伸ばしていました
いつもなら
なんでもない
空の青
その日は
間違いなく
タイムラインが変わり
日々のマンネリが
一瞬にして
吹き飛んでいました
見えるもの全てが
光を放ち出し
命の息を
吹き返したのです
雲は
霧が晴れるように
かき消され
天使と
絹の羽衣を纏う
光だけが
残されました
梅雨空に広がる
その柔らかな
一瞬の奇跡に
感謝の気持ちが
溢れてきました
名残の空
少しずつ
少しずつ
拡がり
絹の羽衣は
いつしか
龍神様のお姿に
変わっていったのです
✨
月あかり
