もしかすれば、もしかして | 労人社のブログ

労人社のブログ

ブログの説明を入力します。

労人社だより第16027号
    もしかしたら、今年の阪神はもしかするかもしれない。ドラフト1位の選手が活躍するチームは強い。当たり前だ。球団の編成がチーム事情をキッチリ把握した上で、チーム力を補強した結果であり、総合力は確実に上がる。
   (ベンチがバカだから野球が出来へん)と言われて、納得するフロントは阪神くらいなもの。このチームの場合、優勝を逃す理由の大半はフロントにある。最近では、ドラフト1位で獲得した選手がなかなか活躍しない。むかしは江夏も、藤川も、岡田もついでに田淵も1位であった。編成が仕事をこなしてきた。新しい戦力がプラスされなければ、優勝など覚束ない。藤浪がそこそこだとして、最近の事例では公式戦前に戦力外となる。だが、今年は高山俊がなんとかなりそうだ。プロ第一号の本塁打がランニングホーマーである点に非凡な野球センスを感じるのだ。
   野球観戦の楽しみは本塁打にあるというが、それは嘘だ。小中学校を通じて野球(遊びです)をしてきたぼくは本塁打を打ったことがない。いやいや、ランニングホーマーの経験はあるが、広~いグランドの4面にネットが置かれた少年野球で、外野手の脇をゴロで抜ければ、本塁まで戻ってこれる。オーバーフェンスの醍醐味は味わえそうもない。それこそ、塀を超える大飛球はわずか50cmポールをそれ、いまとなってはぼくの野球人生からオーバーフェンスの本塁打は永遠になくなったといえるだろう。だが、しかしだ。おそらく数千万人いるであろう野球少年(老人)のうち、外野手の頭上を越える本塁打を打った経験がある人が何人いるか?ぼくの周りでは高校野球の予選、大学の新人戦での2人だけだ。草野球も含めて1㌫あるか、ないかと踏んでいる。
    つまり、野球(観戦の場合も)の醍醐味は本塁打などにはない。強いて言えば、ランニングホーマーにある。打って、投げて、取って、走って一人前。走攻守揃った選手こそが試合に勝つために必要な人材なのだ。デブで足の鈍い田淵くんにランニングホーマーは不可能で、卓越した野球センスはこの(ランニングホーマー)の中に散りばめられているのだ。もともと、高山は大学時代に安打製造器と目された巧打者で、決してホームラン打者ではない。藤田平、今岡、鳥谷の系譜を引き継ぐべき選手である。それが、プロ第一号の本塁打がランニングホーマーときては、ドラフト1位の高山くんの野球センスに期待して、なんの悪かろう。プロ選手になる以上、オーバーフェンスの経験のない者はまず皆無。でも、ランニングホーマーは1㌫の天才しか出来ないと考えてよい。ぼくだって、打った本塁打はランニングホーマーだ。あれっ、もしかして、ぼくも野球の天才?そんなことないか!