下関市吉母の大河原会館の近くに、
「馬の蹄石(おいみ石)」と呼ばれる石があります。
石に馬の蹄(ひづめ)のような跡があります。
吉母では、「お忌祭り(お忌みさん)」という神事が
伝えられています。
人々は、毎年1月8日から1週間、針仕事もせず、
風呂にも入らず、また、外出もできませんでした。
ところが、ある夜、忌み神が神馬に乗って見回りをしていると、
老婆(又は老夫婦)が外を歩いておりました。
忌み神がそれを咎めると、老婆(老夫婦)は、
「自分たちは人間ではなく石である」旨を主張しました。
そこで、忌み神は「石であるならば」と、
馬で老婆(老夫婦)を踏みつけました。
それがこの石だと伝えられています。
ところで、吉母は、神功皇后が三韓征伐から帰国した際、
応神天皇を出産した地だと伝えられています。
その時、海藻を集めた寝所を設けたことから「寄せ藻」となり、
それが今の「吉母」につながっていったと言われています。
海藻ではなく「芦(よし)の根」という説もあるようです。
「お忌祭り(お忌みさん)」は神功皇后由来の神事で、
神功皇后の安産を村人が祈願したことに由来します。
石の場所はこちらです。