我が家のど根性“白露錦(ハクロニシキ)” | MIYUKI&KAMIOのつぶやきと陶芸のブログ

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陶芸家の夫である尾形香三夫は、2022年に他界しましたが、タイトルをそのままにして、今後も夫婦の思い出を交えて、書いていきたいと思います。

 

ようやく日中、ストーブを消しても大丈夫な時間が長くなってきました。

 

2週間前くらいまでは、せっせと雪割りに精を出す人の姿が見受けられました。

 

私は自然に雪が融けるのを待つタイプですが、そんな私の家の庭の雪も融け、ここ数日前から庭に足を踏み入れる事が出来るようになりました。

 

若干雪が残っている庭に足を踏み入れ、なんか様子が違う事に気が付きました。

 

な、なんと!そこに有るべき木、「白露錦」が見当たらない!

 

え?っと思って足元を見ると、まだ残っている雪の中から白露錦の枝がビシビシと顔を出していました。

 

 

12月に異常に降り続いた雪。

 

普通であれば屋根の雪下ろしをしなくても安全な作りになっている我が家ではありますが、これからが冬本番だというのに、既にこんなに積もってしまっては・・・と心配になり、この時ばかりは業者に屋根の雪下ろしを頼みました。

 

そうです、高い所から硬く重い雪が容赦なくドッサドッサと降り注ぎ、更に踏み固められ、木もたまったものではありません。

 

ただ降り積もる雪であるなら耐える事も出来るのでしょうにね。

 

我が家の草木にとってこれは初体験!

 

「折れたか!」

 

と心で悲鳴をあげながら根元を見ると、

 

うん? 折れてない、ただ曲がっているだけ!

 

まるでバレーリーナーのように? いや床体操の選手のように、実に見事にペタッと地面にひれ伏しているのです。

 

この様な凄い曲がりは見たことがありません。

 

なんという柔軟力、ゴムみたい!

 

慌てて本来は天に向いているはずの枝の雪を取り除きました。

 

少しは起き上がってきました。

 

しかししっかりとお辞儀しています。

 

知り合いに話すと、元に戻るはずだよと教えてもらい、安心はしましたが、しかし多少という曲がり方ではありません。

この形のまま成長した時の事を想像しました。

 

このままではいけない!

私の心の方が曲がってしまいそう!

 

どうしたものかと思案した結果、やはり矯正が必要と思われ、現在ロープで少しずつ引っ張る事にしました。

 

ひれ伏した状態から、今は理想的な45度のお辞儀になってます。

 

人間に例えたら、礼儀正しく、謙虚な感じではありますが、木はやはりスッくと上に向いて育ってほしいものです。

 

そんな事を考えていたら、亡き母とのやり取りを思い出しました。

 

まだ私が幼い頃、一緒に歩いていた母が曲がった木を見て、

 「この木を真っ直ぐにするにはどうする?」

「????」

困った私の顔を見て、

「この曲がった木が真っ直ぐだと思えばいい」

 

というような事を言っていていたのを思い出しました。

 

なんか分かったような分からないような話をしてくれました。

 

固定観念に縛られるな、ということでしょうかね?

 

でも、今の私はこの派手に曲がった白露錦がどうしても真っ直ぐだと見なす事は出来ません・・・

 

元に戻りますようにお願い