会社でブランド人になれ! | One of 泡沫書評ブログ

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世の中にいったいいくつの書評ブログがあるのでしょうか。
すでに多くの方が書いているにもかかわらず、なぜ書評を続けるのか。
それは、クダラナイ内容でも、自分の言葉で書くことに意味があると思うからです。


会社で「ブランド人」になれ! 組織で生き抜く10のルール/阪急コミュニケーションズ
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ひっさびさに書くネタがまたぞろ自己啓発寄りのビジネス書というのがアレだが、まあモーニング娘。ブームもひと段落したところでちょうどよいリハビリだろう。

本書は例によって田端さんが紹介されていた本だと思っていたのだが、このエントリを書くに当たってよくよく見返してみるとタイトルが違うw というか作者が違う。あっれー? ま、いいか。ちなみに田端さんが紹介していたのは『ブランド人になれ!』で、著者はトム・ピーターズである。版元が同じなのもミスを誘発する原因かもしれない(などと言い訳をする)。

トム・ピーターズのサラリーマン大逆襲作戦〈1〉ブランド人になれ! (トム・ピーターズのサラリー.../阪急コミュニケーションズ
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気を取り直して本書『会社でブランド人になれ!』の寸評をしてみたい。本書はイタリア系アメリカ人で、米国のジョン・ハンコック・フィナンシャル・サービシズという金融・保険サービスの企業で会長兼CEOまで上り詰めたデービッド・ダレッサンドロ氏が説く「サラリーマンとしての処世術」である。氏はWikipediaなどによれば同社を拡大成長させた中興の祖であり、経営者としても一流であったようだが、この本はビジネスの戦略について指南するような本ではない。これはずばり、サラリーマンとして出世するためのハウツー本である。おお、身も蓋もない。

多少、文化的な面で異なる点もあるかもしれないが、一説によればアメリカのビジネス環境の20年遅れが日本のビジネス環境であるらしいので、こうした時代背景を考えるとむしろ今のわが国にピッタリかもしれない。サラリーマン諸氏はとりあえず読んで損はない一冊であろう。