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ツイッターで「~してみる私」「質問した」「わかった速報」などのふざけた(←褒め言葉)ツイートを連発する”タブーなき”ジャーナリスト、上杉隆氏が、ツイッター時代を反映して(?)140字どころか40字で社会を解説してみるという試み。ふだんテレビしか観ていないので、活字を追うのがシンドイという人たちには非常にオススメできる本である。もちろん、最近ツイッターばかりで長い文章を読むのがツライという「元」読書家の人たちにもオススメであるw
著者の簡潔な表現は面白いが、不遜を承知で言えば書いてあることは「メディア・リテラシ」という言葉を知っている人からすると常識の部類に入るものが多い。もちろん個別のトピックすべてを知悉しているなどと威張っているのではなく、要するにメディアは疑ってかかれという当たり前のことをエンターテイメントとして書いているわけだ。あとがきをみるとこうある。
さて、本書の読者が、日々接するニュースに少しでも疑問を持っていただくきっかけになれば、望外の喜びです。その先には必ずや「あぁ、こんなことでも洗脳されていたのか」という発見があるはずです。いま気づかなくてもいいのです。つねに健全な懐疑主義を忘れないでください。いつかわかれば―――。もちろん、筆者の書いた内容も含めて。
「筆者の書いた内容も含めて」というのが、健全なメディア・リテラシというものであろう。
あまりに短すぎて、しかも簡潔なので、簡単に要約されてネットにアップされてしまうのではないかと心配したが、初版からわずか15日で二刷目がかかっていることを知り、心配して損したと思う私。著者はツイッターによればゴルフ三昧(?)の楽しい毎日を送っているようで、うらやましい限りである。