希望を捨てる勇気 その2 | One of 泡沫書評ブログ

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世の中にいったいいくつの書評ブログがあるのでしょうか。
すでに多くの方が書いているにもかかわらず、なぜ書評を続けるのか。
それは、クダラナイ内容でも、自分の言葉で書くことに意味があると思うからです。

希望を捨てる勇気―停滞と成長の経済学/池田 信夫
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もう、何度も読み返してしまって、完全に池田信者になってしまった。こういう一面的な賛同や称賛は良くないのだが、どう考えても、現代社会の処方箋という意味では、この本ほど簡潔かつ分かりやすい本はいまだかつてなかったのだからしょうがない。経済学部の学生でこれを読んでない人がいたら、モグリと読んであげよう。


アマゾンのレビューも徐々に増えてきていい感じだ。アマゾンのレビューを書く人は本当にすごいと思う。素人とは思えない。本書を簡潔に俯瞰しつつ、池田さんに注文もつけるという離れ業を、ほんの数百字でさらりと書いてしまうのだから、プロか、セミプロではないのか。とくに3つ目のレビューア Cropley さんの意見にはわが意を得たり、という気分だ。わたしの場合は Cropley さんのようにイラっとすることはなかったが、池田さんのブログは断片的すぎるところがよくないとは思っていた。「経世済民」を旗印としている割には、あまり庶民のことをおもんぱかっていないし、レビューアの一人が言うような「セルフ・コンフィデンス・バイアス(自分が正しいと思う傾向)」が強すぎる気もする。


池田さんの場合、こういうところがアンチを増やす原因なわけだが、個人的には、こういう「事実は事実であり、それ以上でもそれ以下でもない」という身も蓋もない感じが好きだったりする。かれの場合はどう見ても政治家志向ではないし、別に人望を集めることが目的ではないから、嫌われようがなんだろうが知ったことか、事実はこうなんだからしょうがないだろう、という勢いを感じる。


しかし、売れているらしい。会社の近くのくまざわ書店でも、ビジネス書で1位になっていた。



池田ウォッチャーは、ヒマだったらこの動画でも見てほしい。

藤沢Kazuさんがまとめていたので、リンクしてみます。


金融日記


左側にいる白髪の老人は、井尻千男 というよくわからないおじいちゃんですが、保守系論壇人ということで結構需要があるらしい(だから桜チャンネルのコメンテータなんだろう)。なんというか、議論を深めようとする気ゼロです。パネラとして失格です。しかし、池田先生も時間がなくてしゃべりにくそうですが、もう少しサービスすれば良いのに・・・。