健人side
観覧車に佐藤と乗り、向かい合う形で座った
FC動画の撮影とは分かっているけど、目の前の佐藤は完全お仕事モードでスンッとして口数が少ない
企画を勧めるにも、俺も佐藤を意識しすぎて2人とも黙ったまま、観覧車は1番高い位置に
俺は席を立つと、スマホを片手に佐藤の隣へと移動した
「どうも~SexyZoneでぇす」
ぎこちない笑顔の佐藤
今回は、隠し事一切せず2人きりで本音で語り合うという企画だ
「先ずは俺からね
佐藤さ、最近あんまり俺の顔見て話さなくなったし、直ぐに逃げるじゃん?それってどういう事?」
いきなりの俺からのフリに
「はぇ?俺、逃げてんじゃないですよ。ただ…………だから」
蚊の泣くようなか細い声
俺はスマホの動画を一旦止めた
「ただ、何?」と聞くと
「恥ずかしいからに決まってんじゃん!俺…いや、私は健人くんの事好きになっちゃったのッ!
健人くんはどう思ってるか分からないけど…」
顔を真っ赤にして泣いてる
いつもはスンッとすましてる佐藤も、感情むき出しにしてる佐藤も俺はどっちも可愛い
両手で頬を優しく包み
唇にキスをした
「俺も君が好きだよ。結婚したいと思ってる」
佐藤は泣き顔のまま、俺の目を見てコクンと頷いた