トミヨ編⑦ の続き。
無事産卵を終えたトミヨ。
メスは産卵するとその場から泳ぎ去ります。
残ったオスは婚姻色で真っ黒になり、非常に気が荒くなります。
特に他の個体が複数近くにいる場合は婚姻色が強く出ます。
産卵直後のメスは攻撃されて死ぬ恐れがあるため、水草を多く入れて隠れ場所を作ってやるか隔離しましょう。
オスは巣に近づく者すべてを威嚇し攻撃します。
そして、定期的に巣の中にある卵をチェックし、胸鰭で新鮮な水を送ります。
ファンニングというやつですね。
これを一日中繰り返す。
トミヨオスのファンニング
よく見ると巣の中心に卵が見えます。
ファンニング中のオス
子育て中は縄張りから離れないため、野生下ではほぼ絶食状態でしょうね。
飼育下では目の前にアカムシ落としてやれば普通に食います。
卵は数日で孵化し、仔魚は卵黄を吸収して自由に泳げるまで巣の中に留まる。
落ち着かない環境だとオスは新たに巣を作り、仔魚を移動させる。
仔魚移動シーンは見ていませんが、アフリカンシクリッドのように口に入れて移動でしょうね。
親が子育てする一方で、放棄された巣や掃除中に壊れた巣を回収。
人の手で孵化~遊泳までもっていく。
トミヨ孵化容器
茶漉しを発泡スチロールにはめ込み浮かせて固定。
孵化には清浄な水を使う。
下から弱いエアレーションを施し、擬似ファンニングをする。
さすがに親の育児には及ばず、卵はカビてきます。
カビが伝染する前に死卵はピンセットで取り除く。
卵と仔魚
卵自体は数日で孵化。
孵化仔魚は卵黄吸収まで横たわり徐々に泳ぎ始めます。
普通に泳ぎ始めたら稚魚育成容器(グッピー用の産卵ネット)に移動。
網ですくうとスレて死亡するので、小さいカップで水ごとすくい移動させる。
次回は巣立ち~稚魚編です。
トミヨ編⑨ へ続く。
参謀長の飼育日記(トミヨ編 ③ トゲウオの攻撃性について考える)