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ズヴァール城特攻

MMORPGは初期のカオス感が一番楽しい

 FF11初期といえば、様々なツアーがユーザー主導で開催され、MMORPG初期のカオスな雰囲気を満喫していた自分も、気になるものには参加していた

 「モンク道」だったと思うんだけど、そういうサイトがあって、モンクをやってるプレイヤー達の情報サイトだった。そこでどうやら第一回のズヴァール城特攻というものが募集され、そして開催されたようだった。

モンクをやっていた自分は、それを知って参加できなくて残念だったと思ったものの、第2回目が開催され、今度は職種問わず募集という内容を見て、自分も絶対に参加することにした。

 

イベントじゃないと峠に用は無い

 週末の昼間に集合して、大人数での移動。いくつかのツアー記憶がごっちゃなので間違ってるかもしれないが、たしかこの時はロンフォかサンドに集まり、みんなでラングモント峠を越えた気がする。自分はまだLV30台後半だったと思うんだけど、50キャップの時代にカンストしてる先輩方もちらほら居て、絡まれてもすぐに誰かがボコボコにしてくれて、ホントに遠足さながらの楽しい雰囲気で旅は続いて行った。

 ランク5以降じゃないと近づくことはないバルドニア・フォルガンディ。この時行ってたことで後々楽だったはず。

 

 峠でよく覚えているのはアーリマンが居たことと、ヘクトアイズが居たこと。前者はドラゴンミッションで見てたけど、雑魚敵も居るんだと知り、さらに後者はよそでは見たことなかったのでインパクトがあった。

 そして、ボスディンにも目玉はいっぱい。ザルカバードは骨ばかりで、城に近づくにつれて初見のデーモン族が徘徊している。そして、奴らは速い。みつかるとすぐに走ってくるが、絡まれたらすぐに報告。高レベルな先輩がたがすぐに倒してくれる。

 

闇王の城のラスダン感

 そんな感じで無事に城に付き、我々の行軍は続いた。

 どの道を通ったのか今となっては覚えてないけど、最後の記憶を考えると入城して普通に進み、闇の炎の道手前を上側に行って、次のマップの4隅の穴のどれかに行ったはず。3国で見てきた獣人達に加え、初めて見るデーモンの群れ。当時はクエストじゃないと一部の地図が取れず、ここのはフレームデーゲンが必要で、自分は持ってなかった。ひたすら前の人に続く。マップ持ってる人は右上の穴とか左上とか言ってたけど、地図無し低レベルプレイヤーはただ付いていくしかなかった。

 

 そして、誤って落ちた先行メンバーの姿を見て、ツアーはここを特攻の場とすることを決めた。

40台の赤魔道士の方が、連続魔を発動して飛び降りると、華麗に精霊を連発してデーモンを集め、とてとて獣人に囲まれて一瞬で散った。

 

北の地で冒険者たちは華麗に散る

 その様がかっこよかったので、別の赤さんが続いたが、すでにデーモンが集まっていたので、着地した瞬間に囲まれて瞬殺され、連続魔を披露するヒマは無かった。

 彼ら以上の見せ場は作れないと悟った我々は、次々と飛び降りて、ガ系で焼かれたり、鎌ではねられたり、とにかく散り際は人それぞれだったが全員の死体がそこに山と積み上げられ、しばらくはデーモンがうろつく様子を倒れたまま見ていた。

 やがてこれ以上何もできないことを改めて理解した我々は、おのおののHPに帰還していき、この日集まった無謀な冒険者達の、週末の昼の夢は儚く散った。

 

 初めて参加したツアーがこれだったか、ナイトクエだったか定かではないが、何にしろとても楽しい、MMORPGという遊びを本質から理解できる、良い体験だった。

過酷なナイトクエ

憧れのEXジョブ

 ある日の事、珍しくバストゥークに黒猫が居た。何してるのか聞くと、暗黒クエだという。両手剣で100匹狩らなくてはならないので、弱い敵を倒していると。

 ブブリムに居た頃は、EXジョブは珍しかった。一度だけ詩人と組んだが、歌の効果を皆が知らないため、詩人が役に立っているのか、誰も分からなかった。 他にも狩人やら獣使いやらあったけど、パーティで組んだ事はほとんど無く、取得してもやるかどうか分からなかった。でも、ジョブチェンジ可能な状態にはしておきたいと思った。

 大体のクエストはソロで出来て、獣使いはジュノとクフィムを往復する。狩人はソロムグに行ってトラの牙を取ってくる。詩人は必要なものを購入して砂丘の奥に行く。暗黒は前出の通りで、ベドーとかパルブロとかも行かないといけないけど、まあ沢山倒すのが大変なくらい。だが、ナイトだけは違った。

 

なんでナイトだけ3つもクエストがあるのか

 ナイトの連続クエは3つもあり、どれもかなり面倒だった。 最初のは、反魂樹の根を持っていかないといけないのだが、これがなかなか手に入らなかった。犬を見かけるとすぐに狩ってた。 2つ目が、鍾乳洞に行くクエで、これは戦猫と二人で行って、小部屋のキノコに手を出して、全部リンクして死んだ記憶がある。奥まで行くのが面倒だったのと、インスニが無い時代だったので、戦闘が無くても、洞窟の奥とかに潜入するのはとても大変だった。

 

 悪名高いのが3つ目で、これはダボイの奥の井戸まで行くというもので、高レベルのオークが居る近くを通るため、とても難易度が高かった。自分は日曜の昼にシャウトを聞いて、ツアーに参加した。

 

 30越えのナイトの先輩がみなに説明する中、じっと話を聞いていた。自分は攻略サイトで内容を知っていたが、そもそも最終地点にスライムが居るという時点で絶望感しかなかった。 ドラクエのスライムと違い、FF11のスライムは雑魚ではない。むしろ強敵なため、スライムが落とすスライムオイルを使うクエストで入手する魔法、デジョンは高額で売買されていた。

 

獣人の本拠地で冒険者たちは死の行軍をする

 ひとしきり説明が終わると、フルアラに近い参加者達は、淡々とダボイを歩きはじめ、雑魚敵に絡まれるうちは殲滅。川に入ったら、あとは何があっても突き進むこと。中央の島付近で、高台のオークに絡まれたら、速やかに報告しつつ、焦らずに進行すること。だいたいそのような心得を聞いて、川の中を進む騎士見習い達。やがてログに現れる、弓オークからの攻撃。誰かが絡まれた。だが、焦らずに進む。ひたすら川をたどって行った先、やっと上がった小島に、古い井戸があった。そして、その前にはスライムが鎮座していた。

 

 ここで新たな説明。スライムはナイトさんが引きつけるので、みなは速やかに井戸を調べること。そして、だいじなものさえ手にしたら、あとは死んでもどうでも大丈夫。教えられた通り、ナイトさんが突っ込んだあと、自分たちは一斉に井戸に向かい、タゲりながら近づいてボタンを連打し、大事なものを取ったら申告。そして次々と歓喜の声があふれるなか、やがてナイト先輩のインビンが切れる。ここからは逃げ惑う皆がぞくぞくとスライムの餌食となっていったが、クエスト達成の喜びのほうが、死んで戻ることよりも遥かに大きかった。この日、偉大なるナイトのおかげで、10数名の新米ナイト達が誕生した。

ジュノでの暮らし

職人バザーで装備強化

 この当時、ジュノはまだ人が少なかった。競売もまだ始まって無かったので、下層競売前に人が居る事は無く、バザーの人が何名か居るだけ。ヴァナの経済活動は、まだ活発では無かった。

 そんな中シフ猫は、シーフであるため、自分達より金持ちだったのだが、自分が装備強化したい事を見透かしてか、こう言った。

 

「メタルナックル売ってる人が居るよ。お金貸すから買ったら?」

 

 下層のモグ前でバザッてた職人の方から、5000ギルで武器を買った。ナックルは命中+が付いてるのでありがたい。

 

チョコボ免許で広がる世界

 それからみな、クフィムの野良パーティなどに参加して、経験値を稼ぐ日々が続いた。レベル20を越えるとクエに向かい、チョコボ免許の取得を目指す。

 自分はテクテクとメリファトまで行き、トンボを狩って、野草を集めたりしてた。チョコボクエは当時、ヴァナ1日に1度しか出来なかったので、クリアまでしばらくかかった。やっと免許が取れた時は嬉しくて、1度チョコボでウィンに帰ることにした。

 

 快適なチョコボ旅。誰にも絡まれる事は無い。 メリファトで見つけたゴブリンキャンプも、真ん中でくつろいでもみんなシカト。余裕でウロウロしてたら、間違えて降りてしまった。聞こえるゴブの唸り声。ゴブ3匹に囲まれて、あっという間にジュノへ逆戻り。減った経験値を稼ぎにまたクフィムへと赴く。

 

LV30越えたらEXジョブ

 次の目標は30となった。EXジョブクエを受けるためだ。だけど、ドラゴンミッションもあるし、LVが上がるとサポが割れるので、サポ上げも必要。飽きる事ないこの世界は、最初からやることがいっぱいだった。

 

 何をするでもなく、皆でうろうろするだけの日も多く、それでも本当に楽しかった。アビリティマクロにセリフをつけたり、パニックモーションで魔法詠唱したり、上層の見えない床にハマってGM呼んでもらったり、いろんな事が最初の頃にあったけど、この時期が本当に楽しかった。

 

 一方で、LV差という問題が出てきた。レベル上げは、最大で3差。できれば2差までが好ましく、後衛のほうが下なら良いが、前衛が弱いとなかなか狩れず、苦労の割に後衛が美味しくない。そのため、バラバラにレベル上げする事が多くなった。それでもみんなLV30を越え、EXジョブクエが受けられるようになった。

 

パーティ仲間からLS仲間へ

 骨がメインの獲物だった当時、自分はモンク以外をやる気は無かったが、黒猫は暗黒を上げ始めた。それから、5人組の仲間達だったけど、6枠目には浮動のメンバーが居て、白タルか、白猫か、ヒュム戦が加わる事があった。

 1パーティで収まる時は不便を感じないが、はみ出ると会話しずらい。そんな時、シフ猫があるものをくれた。リンクパールだった。みんなよりギルを持ってた彼女が、リンクシェルを買ってくれたのだ。これを配られたおかげで、わざわざパーティを組まなくても会話が出来るようになり、誰が居るかすぐに分かるようになり、お互いを誘いやすくなった。

 シフ猫はオートリーダーですぐに40を越え、赤樽も皆より活動時間も長くて40越え。自分や戦猫は週末しか長く遊べないので30台をゆっくり上がって行ってた。 みんなで行動する事は減ったけど、LSの仲間というカタチで、仲良くやっていけていた。