誰がターゲット?? | 【群馬県前橋市】日本企業で働く外国人のための日本語研修 あさみけいこ流日本語教師のススメ

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今日はクラス授業をする上での悩みについて書こうと思います。


個人レッスンの場合、

ターゲットは一人ですから、

授業の照準はその方のみに合わせればよく、

その方の満足=私も満足となります。


少人数レッスン(7,8人くらいまで)でも、

うまく雰囲気さえ作れれば、

多少のレベル差は、

タスクレベルを変えることで対応できます。

例えば、レベルの高い受講者に質問を投げかけることで、

導入やドリル練習を発展させるなどです。


それこそ人数分違うタスクをしても、

これぐらいの人数なら目が行き届きます。

各自タスクが違うことで、かえって盛り上がったりするものです。


しかし、15人を超えるクラスレッスンの場合、

誰に照準を合わせるか、

誰に理解してもらうことを想定して

教案(授業の行程表のようなもの)を組むかが、

大変重要になってきます。

個別タスクで対応したくても、

目が行き届かないので、

かえってつまらなくなったりします。


では誰をターゲットにするか?


私の場合、

クラスのレベルを5つに分けるとすると、

下から2番目のグループがしっかり理解できることを想定しています。


基本練習(ドリル練習や簡単な分を作らせる練習)までは、

このグループに照準を合わせ、

ゆっくり目、反復練習主体で、

授業していきます。


その後応用練習(ロールプレイ、グループでの活動など)で初めて、

レベル差のあるタスクを出します。


なぜ、基本練習は同じものを全員でするようにしているか、

これはクラス内に「わかった!」という空気を充満させるためです。


国内の日本語教授法は多くの場合、

直説法で行われています。


私自身、アラビア語とフランス語を直説法で学んだ経験があるのですが、

最初、入門期は本当に「きつい」です。

授業時間すべて集中していないと、すぐに分からなくなります。


自分の経験上、「わかった!」と思っているときは、

そのあとに多少難しいタスクが来ても、

平気で取り組めますが、

最初に「わからない・・・」となると、

かなり平易なタスクでも無理だと感じると思います。


なので、毎日の授業は以下にストレスを軽減させるか、

に心配りが必要です。


毎回この試みがうまくいくわけでもなく、

私もいつも反省しながら授業していますが、

10年授業してきて思うのは、

「ターゲットは下から二番目の層」です。


真ん中がターゲットでは

「わかった」感がクラス中に広がりませんし、

一番下では、

「つまらない」感が充満してしまいます。


ターゲットの設定。

これはどんな時も必要ですね。

家庭から職場まで…


皆さんは誰に照準を合わせていらっしゃいますか?