優しいサリーへ①のつづきです。














サリー『キック!ごめんね!!ごめんね!!あっ!!あぁーーーっ!!』



倒れたあとにすぐキックを気遣ったサリー。


様子を飲み込んだあと、

パニックを起こす。



私も状態を飲み込み、

『救急車…救急車!!呼ばなきゃ!!




うちには固定電話がなくて、

いつもはどこにおいたの〜なんて事もざらの
携帯は、
今日はすぐに見つかるところにあるのが
わかってる。


キックを抱っこしつつ
まず止血しなきゃ、と
近くのティッシュで鼻を押さえる。


全く止まらない。



片手で抱っこ、
片手は止血、

私『サリー!救急車かけて!!』

その間もサリーはパニックで、
泣きながら、叫びながら、
キックに許しを請いながら
部屋中を歩き回っていた。



サリー『わからない!かけられない!パスワード解除できない!』
指が震えて、パスワードがうまく解除できない様子。

そうだよな…と思い直し、


私が電話をかけようとする。
『緊急通報』が画面にあったはずなのに、
その時はわざわざロックを解除する。
私もパニックだ。


119、だよな、
よし。

繋がった。



『救急です!住所は〇〇市〇〇町〇〇番地です!二歳になる子の鼻がわれているんですっ!!』

『えっ?えっ?あのね!赤ちゃんの鳴き声で全く聞こえないです!』

『住所は・・・(同じことを大きい声で伝える)!!』

『きこえません!!落ち着いてください!!』


携帯をスピーカーに変えるがもっと聞こえない様子。


片手を離して耳に当てる。

止血の手がなくなりどんどん溢れているのではと不安になる。


『おちついて!何町ですか!


もう!!お願いだから早く来て!!
なんでわからないの!!
大声でないと聞こえなかったのもあるし、
焦っている様子から緊急事態を
察してくれるかと、あと半分パニックで
焦りまくっていたように思う。
こんなやり取りをたぶん30秒はしていて、無駄にした。

『二歳になる子の鼻が割れています。
5年生のお姉ちゃんと一緒に転んで、
その体重をもろに受けました。
顔面が・・・割れています。』


『わかりました。今向かいます。
〇〇さんちは□さんちのとなりですか?


そうです。


新しい区画で完全な場所がわからないので、近くに来たらおしえてください。』



 はやく!はやくきて!!

キックの鼻が…



よく見ると、事態はもっとひどそうだった。



鼻の穴が、完全になくなってる。ように見える。


穴が切れている。



どこまで断裂しているのか、
わからない。


ひどい出血。




サリー『キック!!ごめんね!ごめんね!!
うぅ…本当にごめんね…

キック、死んじゃう?』



私『命までは多分大丈夫!


救急車くるから、家にいて。』



サリー『やだ!こわい!』



私『じゃあ、一緒に行くから、多分入院だと思う。準備して。


ばぁばに連絡しよう。



パディは、

ばぁばにまかせる。





すごく長い時間に感じた。
その間ばぁばから二度電話。
病院がわかったら伝えると切る。




救急車がきた。



外に小走りで出る。


と、救急車がきたからと近所の野次馬たちが
わらわら集まっていて、
うちを見る。


私『お騒がせしてすみません。』

『ああ、〇〇さんちか…』

『ボソボソ…』

小走りで救急車にかけよる。


『おかあさん!走らないで!
危ないでしょ!!』


あぁ、そのとおりだな…と、
でも救急車が来てくれて、
少し落ち着いた。




救急車の中で
経緯を話し、
傷を確認、


『重症患者、二歳の…』


と言っているのを聞いて、


あぁ、やっぱり重症なんだな、

と思う。



ここから一番近い、形成外科のあるところ
〇〇病院に当たろうと思います。

はい。お願いします。



こんなに重症なのに、
近いところを探すの??
子ども病院とかじゃないの??


と思いつつ、


そこが受け入れてくださることに。




キックは、救急隊員をじっと見て、


もう泣き止んでいた。

救急隊員の方は、
サリーは怪我はしていない?
それなら良かった。
と言ってくださった。
ありがたい。
重症なキックばかり見ていて、
サリーが怪我していないか、
見ていなかったことに反省。
していたらきっと言うだろうけど、
でも、こんだけ重症の弟を見たら、
もしかしたら言わない可能性もあるよね。






隣ではサリーがずっと


耳を、頭を抑えてうずくまる様に座っている。




『サリー、大丈夫だよ。すぐ見てもらえるから。キック泣き止んでるよ。
強い子だね。キック。
本当にいい子。
こんな時ぐらい、泣いていていいのにね。』


サリー『うん、うん、…
キックごめんね…痛いよね…キック…』



私『サリー、大丈夫だよ。大丈夫。』
背中をずっとさする。


サリー『なんで?キックじゃないの?』
手を払う。

私『だって、サリー、すごく苦しいでしょ?
大丈夫だよ。大丈夫。
また背中をさする。

キック。大丈夫だよ、ずっといるから。
一緒に治そうね。頑張ろうね。
大丈夫だよ。こわかったね。つらかったね。』
キックの頭をなでる。


救急車の中で、

キックは眠り始める。





救急車の中で、
ばあばに病院の連絡、
パディをよろしく頼むと伝える。



ぱぱには、一度かけたけど
電話に出ない。


メールだけして、

あとからでいいや。


ずっとサリーとキックの背中を撫でて、
大丈夫、と呪文のように唱える。








そうして


病院についた。







サリー、サリーがいたから

私は病院でも気をはれたんだよ。

サリーがいて、心強かった。

ありがとう。







続きます。






本日の夏の収穫と、キックのお昼寝。
なすパプリカ(本当はオレンジのはずが緑のうちに取っちゃうびっくりプチトマトも青いうちに全滅!