いよいよワクチン研究施設にたどり着いたmomizo。ついにワクチンを手に入れる!?
しばらくすると、一つの部屋に通された。そこにはたくさんイスが並べられている。そして、40インチくらいのテレビとDVDプレーヤーと、なぜかRISOのリソグラフ(簡易印刷機)。
これ絶対使ってないだろ。テレビが邪魔で使えないもん。
あれ?左の壁のコルクボード、めっちゃ反ってるじゃん!
DVDとテレビの接続コード、絡まってて気持ち悪い!
もはやワクチンのことなど忘れて、一つ一つにツッコミを入れる私。
まとわりつく昭和感に圧倒され、冷静ではいられません(笑)。
不意に、DVDが再生されます。
まあ、このビデオ、あれだな、うん、あれだよ、あれ。
知ってた。
丸山ワクチンの成り立ちから、研究成果、申し込みの仕方、ワクチンの打ち方など・・・。
ここへ来る人はある程度情報を持ってやってきている人々だから、分かっているよね。
しかも、素晴らしい効果が出ている、副作用が無いなど、意外と自画自賛の内容。
一か月でがんが無くなった様子とか。
いや~、日本医科大学、攻めるね。
このビデオだけ見せられたら、丸山ワクチン、神、って思うかも。
でも、ビデオは4:3で撮影された古いものでした。ワイドに引き延ばされた感じがまた昭和感。
これなら「ザ!世界仰天ニュース」を見せた方が楽しいかも(笑)。
それでも大事な内容なので一応、きちんと全部見ましたよ。
さて、このビデオが終わると、医師との個別面談が始まります。
面談室に移り、順番を待つ。
真剣に医師と話をしている内容が、意識しなくても聞こえてくる。
抗がん剤との併用や、他の臓器の疾患との兼ね合い、過去の実績や、効果的な注射の仕方・・・
しまった。なにも質問事項を考えてない。いや、嫁さんはきっと考えているはずだ。
30分ほど待つと、我々の順番が回ってきた。
医師が私の病状を確認し、簡単に丸山ワクチンの説明をする。が、先ほど見たビデオの内容以上の話はない。
そして、ちょっとした問診。
医師「今は抗がん剤は?」
私 「やってません」
医師「以前はやっていた?」
私 「やってません」
医師「何か他に治療は受けてる?」
嫁 「酵素風呂に行ってます」
私 「!!」
それ、ここで言うことじゃないだろ!民間療法とかそういうことじゃないよ!(心の声)
まあ、家の嫁さん、かなりの段取り重視で、逆に言うと応用が利かないタイプなのですが、ときどきパニックになってこういうわけの分からないことを言ってしまうのです。
医師「・・・」(スルー?)
私 「・・・」(固まる)
嫁 「あの、このワクチン、A、Bを1日おきに注射って書いてありますけど、もし3日とか空いたらどうなるんでしょう?」
ああ、それ、私も知りたかった。けど、2日といわず、3日と聞くのが嫁らしい。
医師曰く、
通常A→B→A→Bで1日おきに注射するけど、ほとんどの人は月水金とか、火木土で注射している。
病院の休みの都合とかあるから、間が空いてしまうことがあるけど、それでもA→B→A→Bの順番は守ってください。
ワクチンだから、間が空くのは好ましくはないけど、大丈夫ですよ。
連続で注射するよりも、間を空けた方が結果が良いというデータもありますので心配なく。
ほうほう、なるほど。
医師「オプジーボとの組み合わせはちょっと避けたいのだけど、やってないよね」
へ~。話題のオプジーボとの組み合わせは非推奨か。副作用のデータが取れてないのかな??
まあ、やらないからいいんですけど。
医師「他には何かありますか?」
嫁 「いえ」
私 「ありません」
というわけで、僅か5分ほどの面談が終わりました。他の患者さんに比べて相当短かったけど、大丈夫か?
大丈夫だ、問題ない。
というわけで、山積みにされていた40日分の丸山ワクチンを手渡され、帰途についたのです。
実質、1時間でした。(30分の面談待ち時間を含む)
正直、ビデオのクオリティといい、治験の登録書といい、結構いい加減だな、というのが印象です。
2クール目以降のワクチンに必要な「主治医による病状経過書」もビデオ内で
「特に何の検査もしなかったら経過観察でよい」
的な説明が入ってました。
これじゃあ、ちゃんとした経過観察なんかされないよ。
そもそも、この治験は診療科目を問わないので、がん専門の医師じゃないことが前提。
なんだかゆるゆるな治験薬。
果たして私のがんに効果はあるのでしょうか・・・。
その結果は、半年後!?
あ、最後に、丸山ワクチンのホームページ、モダンブラウザ(edge,chrome,firefox)だと、まともに見られませんよ。
FAQとか、ちょっと工夫しないと見られない。古いIEとか、NetscapeNavigatorなら、ちゃんと見られるかもしれませんね。
まさか、ここでも昭和感があるとは・・・。
~丸山ワクチン狂騒曲 終劇~