多角的に | 炙亀板の亀ブログ

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亀のまいにち

私たちの仕事は、多角的に相手を見ることだ。

目の前の人が、どんな状況かをいち早くつかみ、必要な処置をする。
そのためには、一つの症状から、さまざまな状態を考えなくてはならない。
自分の知っている症状だからこの病気、と当てはめるわけではない。
最終的にその病気であると診断するとしても、
他に症状があれば、それも含んで考える。

常に、最悪の状況を考えながら。
そうでない方向ならばそれで良し。

相手の表現にも気をつけなければならない。
「ふらふらする」ということ表現から、
いくつ原因が考えられるか。
それに伴う症状をききながら、該当しないものを消していく。

現代科学が万能だとは思わないけれど、
それを盲目的に否定するのはまた違うこと。
今の世界があるのは、古人がさまざまな病気、特に感染症と戦ってきたからだ。

だから、現代科学や医学を否定する人は、人体の仕組みと医学史を学んでから出直してこい。
まだまだ人体の仕組みはわからないことが多いとしても、
ある程度知ることで、自分も他人も息災でいられるのである。

今時、病気になっても病院に行かないことが美徳みたいに言われ、まあ、病院にも言われる原因はあるんだけれど、全く根拠のない、間違った治療方法を主張する人たちが増えて困っている。
やけどは温めると治るとか、そんなわけないだろ、って。
これ、人体と病気や怪我の仕組みを知らないお馬鹿さんが言うんだろうな。

ポイントはね、自分の知っている知識一つだけを症状がある人に押し付けちゃダメだよ、てこと。
責任取れない立場ならなおさら。

ぢゃ。