日本の選挙の歴史は百五十年、明治以前の千数百年は選挙はしていない
主要国の普通選挙の開始時期
政治最高権力者の交代や後継者を他人の第三者が決めるなどもってのほかで先代の最後の大事業だった
概ね血統の世襲で養子縁組もあったという、後継者候補は幼少期から帝王学を教育されたサラブレッドだった
よって新たな息吹を吹き込むには革命で断ち切るか、代替わりにしがらみの温床の行政幹部を刷新したりしたという
幕府滅亡による政権交代は何度かあったが天皇家の滅亡はなかった、生まれながらに身分が決まっていた時代は
選挙がなくても千数百年も国家を破滅させず侵略もされず植民地にもならない状況を維持してきた
支配者だった天皇も将軍も選挙ではなく血統の世襲だった、世継ぎ争いは内戦にまで及んだり日本を東西や南北に分断する危機もあったが国家が滅ぶことはなかった
天皇や将軍のみならず大名諸藩の藩主も世襲だった、このしくみに異を唱えたのが外様大名や下級武士だった
幕末の志士が同盟団結し討幕革命して明治維新を成した、欧米の武器を使い欧米のしくみで明治政府を運営し選挙制度を導入した
明治の臣民が選挙制度なるものを望んだわけではなかった、お上が良き政治を施してさえくれればほどほど幸せに暮らせていた
世界という大海も知らず知らなくても大多数はほどほど幸せだった、幸せの範囲は小さく狭く農村や町という家の集合体で国郡里という藩の単位で国家ではなかった
もともと農工商だった百姓や町人には選挙権はなく近代国家を歓迎したわけでもなかった、むしろ割を食って江戸時代より貧困格差は拡大したという
やがて明治政府は一部の人間に権限が集中し徳川幕府が薩長幕府に代っただけと揶揄されたという、日露戦争後の平民の生活はますます苦しくなった
選挙で選ばれた国会議員は地元への利益誘導がなければ当選できなかった、忠義忠誠の愛国心や母国心とは藩県のことで郷土のことだった
江戸時代、藩主の誰もが国政を担っていた徳川将軍家を少なからず好ましく思ってはいなかった、だからと言って国政を奪ってまで対抗するすべもなかった
可能性があるのは当時財力もあった外様大名の雄藩で薩長土肥らの僅かしかいなかった、彼らとて欧米の支援がなければ無力だった
明治天皇の戊申詔書と日露戦争後の状況
最初の政府は薩長土肥で構成された、選挙で選ばれた議員ではなかった、ではだれが選挙というしくみを必要としてきたのか?
体制から利益を得ている明治から選挙権のあった層と逆に虐げられた層だった、資本家と反政府の有権者や新平民や帰化した在日外国人だった
現在では政府と利害関係のある①経営者層と②その団体組織そしてそれに対抗している③社会労働者団体組織と④共産系組織と⑤宗教団体と⑥帰化した在日外国人
これらが有権者の組織票になるという、選挙投票率をみると平成以降の衆議院選挙では浮動票が多く四割前後が無投票になっている
無投票は概ね農工商の末裔、つまり九割以上の大多数の日本領土に居住した百姓と町人の子孫たちだという
百姓だった子孫は家長以外は職業選択と居住の自由で戦後の一般国民となった
町人は店を継承している子孫もいるであろうし、職を変え自由な場所に住み戦後の一般国民になった
この大多数が選挙がなくても日本を長きに渡って継続した先祖だった、選挙には無関心でいられた
先祖の大多数は明治・大正まで選挙権もなく男子は大正末期に女子は戦後にようやく普通選挙権を得たが三割前後が無投票となっている
それ以外は華族士族の末裔の資本家や旧日本領の大陸や朝鮮半島から移民した中韓人が帰化して成功した富裕層だったりする
対極が明治以降、虐げられた新平民の末裔と在日外国人の二世・三世ということになる
人権や処遇改善する政党を支援し投票している、戦後の普通選挙から選挙活動は非常に積極的だった
このままの状態を容認するといずれ日本人に同化した国会議員や地方議員が過半数を超えることにもなるだろう
官僚や地方公務員(警察・教師ほか)は既に在日外国人が多く存在している、もちろん弁護士も裁判官もいる
日本の三権の多くが在日外国人で構成されつつある、これが一体何を意味しているのか?
戦後、戦勝国の英米ソ中はさまざまな形で日本に同化してきた、日本分割統治方針は終戦直後から現在も続いている
南北端領土や言語・思想やメディア媒体・文化にまで至る、純粋な日本人が平和ボケしていた昭和晩年あたりまでに
国際化・グローバル化をうたい文句に受け入れてきた、移民法案や外国人参政権法案をも可決しようとしている
日本は内地雑居や国際化や多国籍や多様性にこんなに寛容だったのだろうか?日本人は同化した日本人に同化してきた
浮動票の半数でも本気を出せば現政権与党をも軽く越える単独第一党政党が誕生する
対外硬派は条約励行・内地雑居反対
近代以降、政治的手段でいざというときにも何も行動に移さなかった大和民族が新たな政治史を刻めるかも知れない