初週の動員数ランキング1位を獲得したようでなによりです。
22年目の告白
―私が殺人犯です―
を観てきました。
公式サイト:http://wwws.warnerbros.co.jp/22-kokuhaku/
気にはなっていたものの、「SRサイタマノラッパー」シリーズの入江悠監督の最新作と聞いたら、こりゃいかねば!と焦って初週末明けの月曜日に飛び込んで参りました。
観てきた感想をざっくり一言で言えば
うん・・・
いい!
という感じで推せる一作でございました。
もう少し詳しい感想を書いていきますね。
●読めるけどしっかりその先もある!
いやはや・・・面白かった!
内容が内容だけに、ぶっちゃけCMとか見ていると「こういう展開なんじゃねーの・・・」って予想ができちゃって実はその予想が当たってしまうという、ある意味当たっちゃダメじゃん!って映画ではありました。ですが、予想されてしまうところまでは制作の時点で織り込み済みなのか、しっかりその先の展開も用意されており、クライマックスに関してはもう一歩先の話に踏み込んでおりました。ちゃんと予想以上の何かが用意されていて良かったです、ホント。
予告編のとある演出も見事。
実はCMや予告編で流れる映像には1トリックが仕込んでありまして、映画を観ていて「あれ?」と思わせられたわけですが、しっかり意味がある仕掛けでして、結構この戦略もワタクシに刺さりました。
大筋で予想できちゃう!って話で終わらないところどころの巧妙な部分に、拍手を送りたくなります。
いろんな切り口で考えさせられる部分がさり気なく用意されております。
●不気味面白い!!
さらにある別の巧妙な部分にも、拍手を送りたいです。
それは不気味描写!
BGMや映像、音響効果など随所随所でやたら怖いのです!この映画!その演出が見事にこの映画と絶妙な相性を発揮しており、より映画に夢中にさせられてしまいました。
今作で音楽を務めている横山克さんは、Twitterにて今回の劇伴に関してもコメントしてまして、ノイズを活用した音楽作りなど非常に興味深い話だったので、是非フォローして覗いてみることをお勧めします。
MasaruYokoyama @masaruyokoyama
映画だけでなくドラマやアニメにと、多岐のメディアに渡って活躍している方なのですね。アイドルや歌手の方にも音楽提供しているらしく、最近だとイヤホンズなどにも編曲として携わっているそうです。
すっごいアクションとかはない分ミステリー感増しましです。
●気になるラストカット・・・
宇多丸師匠の評でも「SRサイタマノラッパー」や「劇場版神聖かまってちゃん」などでラストカットに言及されていた通り、ポジティブな意味で入江悠監督の作品といえばやはりどう映画を終わらせているかに注目せざるを得ないのですが、今回はちょっと意外な終わらせ方でしたね。
基本このブログはネタバレなしなので、具体的にはどういうラストかは挙げないですけど、今回、ラストカットが2種類ある作り方なんですよね。どういう意図で2つを用意したのかは気になるところです。“あの”やり方をされると監督的には『どちらかの方が好き』ってのも出てくるんじゃないかと思うのですが、その点に言及されているインタビューがないかちょっと探しております。
どちらにしても万人が綺麗めに思える着地だとは思うので、もっと『ええ!?』みたいな切り方を期待していた側の人間としては物足りなさはあったりします。
ジャニーズの人気タレントとかが出てるわけでもなく、TVシリーズからの延長線にある作品でもない・・・そういった映画が「美女と野獣」を最初に押しのけるヒット作品となったことは、結構素敵なことだなぁと思います。
入江監督お見事でございました。
非常に面白い作品をありがとうございました。
ヒットも納得の、オススメしたくなる映画でございました。
「殺人の告白」という韓国映画が元にある作品だそうなので、そっちもせっかくなので追っておこうと思います。
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