今更TAAF鑑賞作品をブチこんでみました。
バッドキャット
を観てきました。
3月の話なんで鑑賞自体はもう3か月近く前なんですけどね。東京アニメアワードフェスティバル、長編コンペノミネート作品。トルコのアニメーション作品です。
観てきた感想をざっくり一言で言うと
かなりイマイチ
なビミョーな作品でした。
もうちょっと詳しい感想を書いていきます。
●これがTAAFコンペに選出されるとは・・・
TAAFのコンペ作品といえばある程度のグレードが保証されていると思っていたものの、ちょっとその期待を裏切られたなぁと感じる本作。
なにが問題かといえば、まずストーリーになんにも没入できなかったところは結構致命的と思っております。
バッドキャットことシェロがある事件をきっかけに飼い主に追い出されたり、自分の子供にであったり、雌猫に惚れたりといった物語が一本にまとめられた映画です。このストーリー自体、結構よくあるエピソードすぎるのが結構残念。「下品だし、やることなすことクズなやつ。だけど実は・・・」みたいなアプローチって腐るほどいろんな作品やキャラクターでやられているので、今更やられても特に新鮮味がないどころか、古臭いぐらいに感じられました。
今更こういう作品がTAAF長編コンペで挙がってくるのはちょっと理由が見えませんでした。
解説付きの回ではノミネート理由が語られたと思うのですが、ちょっとモチベーションが上がらなかったし他の上映作に時間をあてたくなるほど再度の鑑賞意欲がなかったので、そっちの回は避けました。すみません。
このシェロさん、命を尊ぶ気持ちのない「こち亀」の両さんって感じ。ガチクズ。
●バイオレンス描写もエロ描写もやたらちょっと中途半端。
実は序盤ではそこまでガッカリしていなかったのです。
序盤、あるシーンで過剰なぐらいのグロ・バイオレンス描写があるので、あ、こういうアプローチで、なんでもアリな見せ方で攻めてくる作品なのかな?と思わせられたぐらいのときは期待感はあったのですよ。
がそういったグロ・バイオレンス描写はまさかのその序盤がピーク。
以降はそういったラインを超えるようなものはないという展開でした。「えっじゃあなんであそこでそんな過激なことやったの?」と思わざるを得ない難解なバランスになってしまっていました。このバランスもなお、前述のストーリーとの食い合わせが悪く、スタートダッシュこそ凶悪なラッシュをかけたくせに、締めこそなんかいい話っぽく持っていこうとするので軟派できまりが悪いのです。
今回登場するヒロインの雌猫もやたら身体のラインがセクシーになっていたり、こういう部分も“大人向け”の期待を煽るんですが、なんかエンドロールでむちゃくちゃ交尾しまくる描写を誤魔化し程度でぶち込むぐらいで、映像的な一線を超えるような一目置くほどの描写はありませんでした。
キャラクター造形は結構好きなんだけどね。
大人向けの尖り方でも評価できないので、なおのこと、なんか誰に向けて何をしたかった作品なのかが見えてこないのですよね。アニメと大人向け表現の挑戦のバランスで言ったら近作の「ソーセージパーティー」の方が圧倒的に見事なバランス感を見せてくれていたのもあって尚更、他の大人向けアニメと比較するほど見劣りが激しいです。
元の漫画もゲスネタありのコミックらしいので、それをアニメ化するうえでなんかバランス感どうしたらいいんだろうか・・・みたいに悩んだ感じなのかな?まとまりはお世辞にも良いとは思えないし、ホントよくTAAFの長編コンペでノミネートされた作品ですよ・・・。
CGのルックは質感も独特でディフォルメされてるのに妙にリアルな感じが好きなだけに惜しい作品ではありました。さすがに日本公開は厳しそうです。貴重な鑑賞チャンスだったとポジティブに思っておきます。
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