【劇場版FAIRY TAIL DRAGON CRY】の感想。ストレートな大味感に惜しさもある一作 | アニメ映画情報ブログ【 ねじまき恋文のヤブレター 】

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私の住む浜松市では、駅周りでやっておらず、結構厄介な場所にまで行って観てきましたよ。

 

 

 

劇場版FAIRY TAIL

DRAGON CRY

を観てきました。

 

公式サイト:http://gaga.ne.jp/FT.DC/top.html

 

 

 

「フェアリーテイル」はアニメ版はまったく見ていなかったのですが、漫画の方は結構中盤ぐらいまで読んでいたぐらいの知識を持っておりまして、本シリーズに馴染みがないかといえば、“ある方”だったりします。

 

 

 

 

 

 

本作を観てきた感想をざっくり言わせてもらえば

 

 

微妙

 

 

 

 

という、褒めにくいものだった感じ。

もうちょっと詳しい感想を書いていきますね。

 

 

 

 

 

 

 

●ある意味珍しい!王道とも言うような少年漫画アニメ!

 

 

 

 

最終章始動!なんて書いてあるから結構シリアスなものを意識していたのですが、思ったよりも東映アニメフェアにありそうなタイトなサイズ感の映画となっておりました。主人公が仲間のために頑張ったり、幹部戦が用意されていたり、乳を揺らしたりとやたらセクシーなシーンが挟まれていたりと、少年漫画要素をストレートに抽出した感じも非常に好感を感じました。

 

 

すっげー衣装着させられたり、すっげーひどい目に合ったりと体を張るヒロイン・ルーシィ。

 

 

変に本編外に引き延ばすような部分もなく(最後にそういうのはあるけど、エンドロール後のおまけだし、ファンではないので大して気にならない)、しっかり映画一本で完結しているところは評価したいです。

 

 

 

ただ、いかんせん大味なのは否めません。

ストーリーがトントン拍子に進みすぎているのが結構気になります。それ、もっと議論した方がいいんじゃないか?って部分などが省略されているおかげで、正直ツッコミどころが普通にあります。またストーリーだけでなく、シーンやカットが飛ばされてるのが明らかに分かるような部分もちょいちょいありまして、本作の大味感を加速させます。もっと突き詰めれば、大化けしそうな気もするんだけど・・・どうもこれだけでは褒めにくい感じでした。

 

 

 

 

 

●必見は来場者特典!?

 

ただ、本作で特にスゴイ!と思わせられた要素が“来場者特典”

原作者の真島ヒロ先生が、製作段階で本作のストーリーを漫画で描いた初稿のネームが一冊にまとめられていてそれを貰うことができるのですが、これがすごかったです!

 

 

 

 

初稿の段階で、かなり本編に近い状態の大筋が収録されているので、ほぼコミカライズ版を配布しているような状態なのです。そんな状態なので「ここを変えたのか」という部分も結構明確に分かるのが非常に面白い!制作陣がどういう意図を持って、その初稿に手を加えていったのかが掴みやすく、参考資料として役立つ一作でした。この来場者特典、かなり画期的だなぁと感心してしまいました。

 

 

「ONEPIECE FILM GOLD」でも来場者特典の777巻でちょとだけネームが収録されていて、あちらも興味深かったのですが、やっぱり頭から最後まで収録しているという点で、フェアリーテイルの来場者特典は一段階上ですね。

 

 

 

 

 

 

 

●夜空を見上げるシーンのあっさり感

 

また結構細かい気になったところで、

ナツとルーシィが、星空を見上げるという中盤の結構重要(?)なシーン。

 

 

 

 

(?)をなぜつけるかと言えば、この映画のストーリー上、そんなに意味があるシーンではない気もするんですよね。ある意味“ナツ×ルーシィ”シーンとして見せ場ではあるんですけど、2人の関係のオチであるラストシーンは冒頭の二人の会話が伏線になっていて、この中盤のシーンは関係なかったりします。浮いちゃってるのがもったいなく、取ってつけた感の方が出てきてしまっていました

 

あと、画としても綺麗な感じがあんまりしない。

星空を見上げるルーシィが「きれーっ」って言ってるから綺麗なことが分かるぐらいで、画にあまり説得力がないのが残念でした。

 

 

この点をわざわざ突くのにもワケがありまして、「夜空を見上げて綺麗ー」のシーンには個人的な金字塔とも思える作品が私の中にはあります。

それが「クルードさんちの初めての冒険」

 

 

個人的にはオールタイムベストで結構上位に食い込む一品。

 

 

洞窟暮らしだったクルード一家が初めて星空を見るシーンがありまして、このシーンには

 

 

●初めて外・そして夜の世界の美しさを知るという画の意味

●松明を消した瞬間にキャラクターの照明が消えスクリーンいっぱいに星空を映す演出

 

 

という物語上としても画としても双方で見せ方が練られている素晴らしいシーンなのですよね。これを観ちゃうと、大抵の「夜空を見上げて綺麗ー」シーンでは満足できないです。是非、フェアリーテイルにも「クルードさんち」をパクッて、あのシーンを高めたものにして欲しかったなぁ。

 

 

 

 

 

そんな感じで、久しぶりのフェアリーテイル体験は、いろいろ思うこともあり、傑作とは言い難いものの充実したものではありました。全国100館規模での上映らしいので、もっと割いてくれてもいいんじゃないかと私は思うんだけど、そこまでの人気はないのかな?

 

頑張れフェアリーテイル!

少年マガジンの顔は君だ!

 

 

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