1945年のアニメ映画「桃太郎海の神兵」が
70年以上ぶりに
日本各地で上映されるらしい。
本作は日本の初の長編アニメーション映画としても挙げられる作品でして、当時の世相を反映したプロパガンダアニメでもある一作です。
70年以上前のアニメ映画をなんで今更上映するんだよ・・・と思う方も居るかもしれませんが、これにはワケがあります。
第69回カンヌ国際映画祭(2016.5.11~5.22)でデジタル修復版が上映されたのを受けての、日本凱旋上映という形で、今回上映に至ったようです。
この修復版には日本のチームだけではなくアメリカのスタジオなども関わっており、海外で評価されたうえでの帰国という感じでございます。
近年、「哀しみのベラドンナ」も北米で上映が行われたりと、海外で古いアニメ映画がフィーチャーされる機会が出てきていますね。まるで江戸時代の浮世絵かのように、世界の方から評価され
た後、日本人が改めて良さに気づくみたいな感じもあって、なんだか時代が繰り返しているようにも思います。
今回の上映機会なども含め、世界のフックに引っかかり待ちみたいな状態ではなく、日本人側でも自発的に国内アニメ映画の隠れた名作が(一般層に知られるという意味で)ピックアップされるような雰囲気が作っていければと思います。
本作は7月23日より、ユーロスペース(東京)と神戸国際松竹(兵庫)を皮切りに、順次各地で上映予定とのこと。
こういう作品を夏休みシーズンにぶつけてくるのってなんだかちょっとアガります。古典アニメ映画すげぇ、って思っちゃう。
この機会に是非、日本初の長編アニメーションを多くの人に映画館で味わって見て欲しいです。
そして私も味わいたい。(帰国間に合うかなぁ・・・)
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