【桃太郎海の神兵】日本最古の長編アニメはちょっぴり複雑な事情の映画だった | アニメ映画情報ブログ【 ねじまき恋文のヤブレター 】

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「桃太郎海の神兵」を始めとする
戦争関連の映画がイベント上映されるらしい。


海の神兵VHS


日本初の長編アニメ「桃太郎 海の神兵」も上映
川崎で終戦70周年記念企画  



終戦70周年を迎える今夏、川崎市民ミュージアムにて、映画を通して第2時世界大戦を振り返る特集上映が組まれる。7月12日より「戦争の記録と映画・戦争映画の視点」を開催する。
___アニメ!アニメ!の記事より






この「桃太郎海の神兵」という映画は知る人ぞ知る、
日本のアニメ映画史における非常に重要な一作となっております。
公開は1945年。半世紀以上前の歴史あるアニメ映画です。









記事では日本初の長編アニメーションと書かれていますが
厳密に“日本初の長編アニメーション”という
「桃太郎の海鷲」という姉妹作品がありまして
製作年としてはこちらが先・・・だったりすることもあり・・・
といっても40分弱の作品なので長編にカテゴライズするべきか否か・・・
というまあそんな感じの作品もあるということはご紹介しておきます。

桃太郎の海鷲


60分越えを長編アニメとカテゴライズするなら
やはり「桃太郎海の海兵」日本最古の長編アニメとなります。













この映画、今回のような機会に上映されるだけある少し特殊な映画でして
プロパガンダ映画だったりします。


プロパガンダ映画とは政策の一環として製作された映画でして
思想的に偏りの大きい映画です。
今作はまさに戦争まっただ中の時代の作品であり
「海鷲」「海の神兵」共に戦争を肯定的に見せる映画でした。










「海の神兵」はVHS版のものが大学に所蔵されていたこともあり
本作をそこで鑑賞したことがあります。
ただ、その時はめっちゃ疲れていて
途中で思いっきり眠ってしまったという思い出があります。
無念。

かわいい桃太郎かわいくない桃太郎


「海鷲」と「神兵」。なぜこんな濃い顔に進化してしまったのだろうか・・・。










かつてはディズニーもこういった戦争プロパガンダ映画を製作しており
ドイツや日本を悪役として描く作品がいくつも作られました。



今となっては歪に見える作品ではありますが
21世紀となった今でも戦争自体は消えることなく続いております。
客観的にこういった作品を見れる時代だからこそ
鑑賞する価値のある映画ではないか
と思います。









本日は安保法案も強行採決されたことで、
日本が戦争に一歩近づいたような声も聞きますが
“戦後”というマジックがかかっていた日本の外の世界では
各地で戦争・・・もしくは国同士の争いが次から次へと起こっておりました。
そろそろ、この“戦後”というマジックも解けて
日本が真の非戦争国とはなんたるかを見つけていくタイミング
なのではないかな?
とも思います。
今、真面目なこと言ってみました。






川崎市民ミュージアムではこの他
「かんからさんしん」「最後の空襲くまがや」
「琉球王国-MADE IN OKINAWA」
など
レア度の高い戦争関連アニメの映画の上映もあるので
非常に注目でございます。

「ピカドン」も公開されますよ!


ピカドン







火垂(ほた)るの墓 [DVD]
ピカドン PICADON
アニメとプロパガンダ
桃太郎 海の神兵 [DVD]
戦場でワルツを 完全版 [Blu-ray]
機動戦士ガンダム 0080 ポケットの中の戦争 vol.1 [DVD]


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