随筆 | つくば暮らし(隠居日記)

つくば暮らし(隠居日記)

気が向いたときに更新される日記です。

最近随筆にはまっている。 家のすぐ近くに図書館がある。つくばに家を建ててから20年ほどになるが、これまでは、旅行の時にガイドブックを借りるくらいで図書館はほとんど利用していなかった。 仕事をやめてから、散歩をする時立ち寄るようになった。 最近の日課は、昼ごろ家を出て日課の散歩を2時間ほどする。 散歩コースは大きくは南の公園通り、西の研究学園駅方面、北の田んぼ道の3コースあり、南と西のコースの終点にはそれぞれ映画館がある。見たい映画があるときは、その映画館のコースを選択し2時間ほど映画を見る。 見たい映画がないときは図書館に寄るようになった。図書館に2時間程いて家に帰る。あわせて午後の4時間ほどを使う。

その図書館で最近はまっているのが、作家の随筆である。図書館には、日記、随筆のコーナーがあり沢山そろっている。作家の随筆がおもしろい。遠藤周作、安岡章太郎、中野孝次、 池澤夏樹、角田光代、伊集院静、と棚にあるものを脈絡なく読んでいる。作家だけに文章がうまい。あわせて自分と同じ年齢の頃どういうことを考えていたのかもわかって興味深い。遠藤周作のフランス留学の苦労話とか{沈黙」を書いたときの長崎取材の話、安岡章太郎や吉行淳之介との交友話は面白かった。 中野孝次は「清貧の思想」のごとく、鴨長明、や西行に思いをもった晩年を送っていたのが分かる。 安岡章太郎は、60過ぎてキリスト教の洗礼を受けたとか、長生きしたため遠藤、吉行といった年下の友に先立たれた悲しみの話がじんとくる。

若い作家では外国生活を繰り返した池澤夏樹の滞在記や伊集院静が外国でギャンブル三昧の生活を送っていたとか、 角田光代の外国一人旅の話も飽きない。 東京に勤めていたころは、毎日の通勤時間が読書時間であった。仕事を辞めてからは定期の読書時間が無くなっていたが、図書館であらたな楽しみを見つけた。