こんにちは、negishioですにっこり

 

 

 

 

 

精神科の予約から約1ヵ月程待ち、先日初めてのカウンセリングを受けた夫。

 

 

 

大量の問診表の記入とヒアリングを終え、それらを元に医師からフィードバックされた夫は医師のあまりの適格な診断に感銘を受けたようで、興奮冷めやらぬまま私に電話をしてきた。

 

 

「医師のカウンセリング結果と今後について話したいから、お母さん(義母)とお前の2人、家に集合して欲しい」

 

とのこと。

 

 

 

ちょうどその時私は義母とランチをしており、

そのまま私の自宅へ向かった。

 

 

 

 

 

夫が目を輝かせて椅子に座っている。

 

 

 

以下、夫が話したカウンセリング結果である。

 

 ↓ ↓ ↓

 

 

 

今日、俺は初めて精神科の医師のカウンセリングを受けて、アルコール依存症との診断を受けた。

 

 

1回で60g以上の純アルコール量を摂取すると急性アルコール中毒になる危険性が高まるが、自分は1日に160gの純アルコールを摂取している。

 

500ml缶ビール1本の純アルコール量は20g。

これを1日に8本(4L)飲んでいる計算。

 

 

こんな生活を3年以上継続しており、内臓機能は低下しているため、10年から15年以内に80%の確率で死ぬだろう。

 

 

大量飲酒により脳が委縮しており、前頭葉の機能が正常に働かなくなるため、記憶力が著しく低下したり、破壊衝動が見られる(理性が働かない)。

 

 

このまま飲酒を続けると、いずれ大きな事件や事故を起こすだろう。

 

 

日中の手の震えや痺れ、ふらつき、発汗、不眠、イラつき、不安、被害妄想など、これらは体からアルコールが離脱するときの症状で、これが辛くてまた飲酒している。

 

 

アルコール依存症は遺伝することが多く、夫が医師に伝えた家族の飲酒量や飲酒時の様子等を伝えると、父親もアルコール依存症だろうとのこと。

 

ここでいう遺伝とは、アルコールを分解する酵素の遺伝のことで、義父も息子である夫もアルコールの分解が早い。

 

 

アルコール依存症は、意思が弱いからアルコール量をコントロールできないのではなく、アルコールが体から抜ける時の離脱症状が辛くてまた飲酒してしまうのである。

 

 

また、依存症になりやすい性格だったのではなく、運悪く酒が飲める体質だったので、自分を責める必要はない。

 

 

アルコール依存症の家族(嫁)と未だに離婚してしていないのは、夫婦が共依存状態に陥っているからである。

 

嫁が、アルコールを摂取する夫を「どうにかして助けてあげたい」「お酒をやめさせたい」という気持ちから自分の身を削り、夫のコントロールに精を出すことで満足感を得ている状態らしい。

夫が飲み散らかした缶を翌朝拾ったり、酒をやめさせるために家に買ってある酒を捨てたり、二日酔いの夫を起こして仕事に向かわせることは、アルコール依存症の患者をより一層甘えさせ、自身の病気の深刻さを理解できなくさせる。

 

 

アルコール依存症の患者が人生をやり直すならば、今自分を取り巻く環境をすべて白紙に戻すことしかない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一通り医師から受けたフィードバックを私と義母に伝え、夫は自分の意見を述べ始めた。

 

 

 

 

 

今回カウンセリングを受けて本当に良かった。

 

 

自分が今まで「何でだろう」と思っていたことがすべて紐解かれていく感じがして、心のモヤモヤが消え、今はとてもスッキリしている。

 

 

そもそも遺伝的にアルコール依存症に陥ってしまう可能性がある自分は結婚に向いていなかった。

 

 

正直、結婚も子供もすべて自分の意思ではなく、外的要因で決められたことであった。

 

 

自分は周りに流されやすく、その意思が無いことを、もっとはっきりと言っておくべきだった。

 

 

アルコール依存症はアルコールをやめても脳の機能は戻らないし、身体的にも病気になるのが目に見えているので、長生きは見込めない。

 

 

今の時点では酒を辞めれば夫婦関係や親子関係が戻るとは言い切れないし、酒をやめるという約束もできない。

 

 

離婚とは明言しないが、お前もこんな俺に時間を使うことは非合理的であるうえに、俺にとっても甘やかされる環境は良くないので、一刻も早く合理的判断を下すべきだ。

 

 

 

 

 

 

 

ほぼ一方的に告げられ、沈黙の私と義母。

 

 

 

 

義母が、

「今日カウンセリングを受けてきて、あなたが理解してきた内容はわかった。今後本格的な治療を受けるかは決めてるの?」と聞くと

 

 

「治療するかは俺が決めるから。今はそのつもりはない。」

と答えた夫。

 

 

私も何か答えなきゃと思って、

「合理的な判断ね…わかりました。」とだけ伝えた。

 

 

そして夫は

「そういうことだから、じゃ。」と言って、出張に出かけた。

 

 

 

 

 

 

 

 

自分のモヤモヤが他人によって紐解かれ、全てが腑に落ちた夫。

 

 

今までの説明のつかない自分の愚行は、すべてアルコール依存症によって引き起こされたわけで、自身の生まれ持った人格がおかしかったわけではないと安堵していた。

 

 

そしてアルコール依存症である自分と婚姻関係を続ける合理的な理由は無いし、そもそも私と一緒にいることが自分を甘やかしている原因になっているとまで言った夫。

 

 

嫁や子供をほったらかして、仕事や団体の付き合いで毎晩飲酒している夫に嫁は情けをかける必要もないし、そもそも合理的な判断を下すことができる賢い嫁であれば、とっくに離婚していたはずだとまで言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私がバカだったってこと?

 

 

 

 

 

私があなたを甘やかしたってこと?

 

 

 

 

 

結婚して子供もいるのに、やっぱり自分には結婚が向いていなかったって、今さら言うの?

 

 

 

 

 

どうして全部他人のせいなの?

 

 

 

 

 

それもアルコールのせいなの?

 

 

 

 

 

涙よりも怒りが込み上げてきた私。

 

 

義母と私、その日の夜は日付が変わるまで飲みながら、食べながら、声がかれるまで話し続けた。

 

 

→つづく




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