一人で生きたい | 今日も花曇り

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読んだ本や考えたこと、仕事について。

私は今の事務所で「離婚チーム」に配属されているので、毎日、本当に多くの夫婦の問題を扱います。

こんな案件もありました。
離婚希望の夫側のご依頼なのですが、離婚理由が特にないのです。きちんとしたお仕事でお子さんもいて、妻にもさほど大きな不満はない。

でもあるとき、お仕事の都合で少しの間一人暮らしをされたところ、その方が心安らぐことに気づいてしまったというのです。
妻に話しても理解してもらえないということで、悩んでいらっしゃいました。

・・・これ、すごくよくわかるのですよね。私も一人きりでいることに特に寂しさも感じない性質なので。安らかといえば、一人でいるときほど安らかな時間はありません。

でも、楽だということと、人生でそれを選択すべきだということはまた別です。結婚していなければ生み出せないものは、個人としても社会としても、やっぱりたくさんあると思うので。

結婚しなければ、他人というものをどこまで理解できるのか、又はできないのか、ここまで実感することはできないと思います。

ただ、配偶者の一方が、もう一方の「一人になりたい願望」に気づかずに、一緒にいてあたりまえ、助けてもらって当たりまえという感じで長年過ごしてしまうと、ある日突然「一人で生きたい」と切り出され、愕然とすることがあるようです。