裁判所の外から見ると、司法修習生はほとんど裁判所の職員と同じように見えるかもしれません。でもやはり修習生は外部者なので、実務家が当たり前と思っていることでも、違和感をおぼえたり、あれっと思うこともあります。
そんないくつかのひとつが、次回期日の入れ方です。その期日で予定されていた手続が終わると、たいてい裁判所と当事者(又は代理人)が次回期日の予定を打ち合わせるのですが、基本的に、1ヶ月以上先を前提に検討される場合が大半です。しかも裁判所と両当事者の三者の予定が合わなければならないので、誰かが「ちょっとその日は・・・」となるたびにすぐ1週間、2週間と次回期日が先延ばしになってしまいます。
一般人の感覚からすると、一ヶ月って、待ち時間としては決して短くはないと思います。期日の間隔が長くなってしまうのは、主張の検討に時間がかかる、代理人の予定が埋まっている(以上当事者側)、期日の空きがない(裁判所側)等の事情によるのだと思います。これらはどちらかというと裁判という仕組み自体に由来するので、ただちに問題とまではいえないかもしれません。
ただ、当事者の方はこういう裁判の進行を眺めていて、どんなふうに感じるのでしょうか。長い時間がかかることで、紛争自体が腐ってしまうことはないのでしょうか。時間がかかることで、感情が落ち着き、かえって和解の契機が生じたりすることもあるのでしょうか。
当事者の方々に、こうしたところを率直にお聞きする機会があれば、すごく参考になると思うのですが・・・なかなかそれは難しそうですね。