2026年が始まりました。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。
私は明日が仕事始めなので、憂鬱です![]()
さて、年末年始はかなり本を読みました。
その中で、思うところが多く、繰り返し読んだのが、この本でした。
朝日新聞記者(現在は編集委員とのこと)の著者が、アベノミクスについて13人の経済学者や元日銀幹部らと討論し、アベノミクスを批判的に検討した本です。
約350頁の新書ながら、内容が大変濃く、白川方明(元日銀総裁)や門間一夫(元日銀理事)など、日本の金融政策の中枢にいた人物の率直な考えが述べられていて、興味深く、かつ重いです。
読み終えて、これほどの巨大な失敗、失敗とは言い切れないなら政治が巨大な負の遺産を残したことについて、ろくな検証もされないまま今も政府がアベノミクス路線を維持し続けていることに怒りを感じます。
アベノミクスは「デフレ脱却」を目指し、それを受けて「2年で2%のインフレ率」を目標に設定した日銀は、目標達成できずに約10年もズルズルと超緩和的な金融政策を続けました。
効果はなかったものの、結局それ(インフレ)は、ウクライナ戦争や超円安の影響により、図らずもいま現実化しています。
その結果、私たちの生活は少しでも楽になったでしょうか?
ほとんどの人は否と答えるのではないでしょうか。
持続的なインフレはまさに政府が目指していたところのはずなのに、いざそうなってみれば、政府は大慌てで物価高対策だといって「子ども1人あたり2万円の現金給付」「お米券」やらの、場当たり的なバラマキを実施しています。
インフレにより国民が豊かになるわけではなかったことを、政府自ら証明しているようなものです。
一方で、国債残高の増加と、日銀が買い入れた膨大な国債とETF等が負の遺産として残されました。
この本では、白川元日銀総裁を含む少なからぬ論者が、「デフレ脱却」という目標設定自体が間違いであったと指摘します。
成熟した国の経済の成長がどこかで頭打ちになるのは必然だからです。
なぜそのような誤りを犯したのか?検証が必要です。
アベノミクスについての評価は今もまちまちで、この本のように後から批判することは容易だという反論もあると思います。
でも、批判的検討は絶対に必要です。
政策というものは自然科学のように実験はできないからです。
やってみた結果は、いわば「戦訓」です。
多大な犠牲のうえに得た貴重な教訓なのです。
将来のためには、そこから学ばなければならないと思います。




