遂に北海道上陸の日を迎えた。
正直、宮崎からここまで約10日もかかるとは思っていなかった。
高速道路なら2日の距離を下道だとこんなにもかかるとは…。
昨晩は21過ぎて大間崎のキャンプ場に辿り着いたので、大好きな大間崎の景色を見ることが出来なかった。
俺が恐らく日本一好きな景色だから、早朝とは言え歩いて眺めに行った。
大間崎キャンプ場はいつも以上に混んでいて停める場所に悩むほどだったが、どうやら殆んどは北海道行きのフェリーに待機していたようだ。
5時頃には自分含め多くの人が身支度を整え、数キロ先の大間崎港へと向かった。
初めて来ることになった大間崎のフェリーターミナル。
思っていたより船もコンパクトで、お馴染みの佐賀関(大分)~三崎港(愛媛)に毛の生えた程度だった。
それにしても思ったよりワクワクしない。
「本当は船で一泊して北海道に上陸したかった」
と、独り言が漏れる。
俺は船旅が好きだ。
しかし、車もペット乗せて舞鶴(京都)から北海道を目指すともなると出費に悩むことになる。
金を浮かそうと犬を専用ルームに閉じ込めたくもない。
だからここまで車で走ってくることになったのだ。
船は7時に出航し、船上から大間崎を眺めた。
いつもなら限界の距離である大間崎を船上から眺めるのは不思議な気持ちだった。
暫くして向こうに北海道が見えた。
遂に北海道に…、自分の運転で上陸する日が来るとは…。
貯金もそうだけど、ここに車で本当に色んなことがあった。
色んなものを失ったし、逆に得たこともあった。
一番はやはり、アルコール依存症とまで診断されながら、アルコールという絶対的なものを手離したことが、この夢を叶えた要因だろう。
他にも精神薬もタバコも、本当に色んなものを失って今、この景色を引き換えにみることが出来ている。
さて、北海道旅の計画は何も立てていない。
知らない土地だから立てようが無い。
ただ決まっているのは今日7月22日から8月の19日までは北海道に居て、車中泊とキャンプの準備はしていることだ。
俺「どうすると?」
いざ船から下船して、まず左か、右かすら考えておらず、
「えいっ!」とビーニャさんが左にハンドルを切って北海道の旅が始まった。
俺「道の駅スタンプ集めをすると?それとも北海道八十八ヵ所?」
ビーニャ「両方!」
と言うことらしい。
俺は北海道を満遍なく走ることが出来ればどうでも良い。
北海道には十代の頃に3,4回バスツアーで来たことがあるので観光名所の名前くらいは知っている。
と言うわけで、函館港を左に出てまず目に入ったトラピスト修道院へ。
現役の修道院が観光地となんとも違和感のある所だが、ここにも来たことがあったようなそんな気がした。
“灯台の聖母”か…。
(ここで長々と女性の共依存に書いてしまったが消した。やめとこう。)
トラピスト修道院を後にして幾つかの道の駅を周りながらスタンプを集めて行きます。
ここは青森~北海道間の青函トンネルの出口が見える道の駅の展望台。
残念ながら9分前に通過しております。
隣の電車マニアが悔しがってましたが、俺にとって世界中の電車が爆発したところで何も感じません。
北海道上陸して暫く走ると北海道最西端の岬がありました。
きっと殆んどの人が興味ない場所なのでしょう。
実にひっそりとした白神岬でした。
その後、100名城の松前城へ。
北海道に日本城郭があるのって本当に違和感しか無いが、それにしても写真で見るより立派なお城でした。
城の一角と言うか、神社仏閣の集まるエリアに北海道八十八ヵ所の58番札所があったので、まずは記念すべき1ヶ所目参拝。
まぁ、予想通りのお寺でした。
200名城の上之国館(勝山館)へ。
城と言うより集団の住居跡的な、周りの山にはミニ古墳と言うか土が盛られた墓地がかなりの数ありました。
その近くの日本一小さな道の駅江差。
これを書いているのは北海道7日目、約60個(全127)の道の駅を回ったところだけど、
北海道の道の駅は何て言うか、強引に作られた場所も多くて、そのぶん地域のスーパーは少なくて、ビックリするほどセイコーマートが多くて、その安さにも驚きです。
北海道は道の駅とセイコーマートで成り立っている!
と言うわけで北海道上陸を記念して一旦ホッと、近くのプールで泳いで来ました。
身体が鈍るというか、太るのが怖いし、体力がすでに落ちすぎ。
プールの監視員さん、そんなに俺達が珍しいのか、話し掛けてくれるのはいいんだけど、
会話が噛み合わないし、泳げないし…。
この日は道の駅“あっさぶ”で御休みなさい。
道の駅 7ヶ所(7/127)
北海道八十八ヶ所(1/88)
名城(1/4)
今日の移動距離178kmらしい。