恋は二度目のアネモネ -7ページ目


休日の午後に呑むビールより、
うまいものがあるだろか。


本日わたし、一週間ぶりに出勤した。

とてつもなく気ままな休日を過ごして、
頭がパッパラになり、
暴飲暴食をし、
体調悪くなり、
ちょっぴり寝込んだ。

生きて!いる!
ヤーーーッ!!


わたしは、
ヤーーーッ!
と雄叫びを上げるのが好きだ。
あほみたいで面白い。
声も、叫んでいるときの顔も、
めっちゃあほだし、変てこだ。
おもろい。
あほだ。



それはそうと、
カナレットのテラスは、
最高に気分がよい。




ワインをぺろりとひと瓶。
限られた時間のなか、
あなたとふたりで、
こんなことばっかりしてたいよ。

絵にならないふたり。
あなたとわたし。

夢のような人生だと思う。






岡田斗司夫は、
わたしの大学時代の講師だ。
授業はろくにうけなかったけれど。


最近、
岡田斗司夫ゼミ 本当は10倍怖い火垂るの墓
って動画を観たのだけれど、
これが本当に怖かった。
全部がそのとおりだとは思わないけど、
何だか面白いことを仰っていた。
その動画の無料部分はyoutubeで観られるし、
火垂るの墓もyoutubeで観られる。


わたしは最近まで火垂るの墓を
戦争の悲惨さを描いた映画だと思っていたのだけれど、
全然違うテーマの映画だった。

これ。
例えばもし現代の日本で戦争が起こったら、
この国の若者の多くが、
この兄妹と同じ結末を辿るのではないか?

わたしは改憲についてはどちらかというと賛成だったけど、
やっぱり9条だけはそのままにしててほしいな。
だって日本人はあの頃から、
なんにも、
なんにも変わっていないではないか。

空気を読むのが美徳の日本人。
大多数に流され、
違いを認めてうまくやるよりも、
排除をよしとする国民性。

あの戦争が、
どんなふうに進んで行ったのかを見てみれば、
今の日本にとって、
変わらない、
変われない日本人にとって、
何が本当の脅威なのかわかるはずだ。


さて火垂るの墓について。
高畑さんは反戦映画ではないというけれど、
もはやあれは反戦映画として世の中に浸透しているし、
観た人の多くがそう認識している。
それはそれでいい。

でも演出家の意図を読み解くと、
この映画の印象はガラリと変わる。
散りばめられたいろんなメタファーが、
明らかな違和感となって、
観る者の意識に引っかかるのだ。


自分の人生の、
最も悲惨なところを
何度も何度も見なければいけなくなったら。
もしもそうなら、
死が救いだなんて真っ赤な嘘だよねえ。

来世があるとしても、
あの世があるとしても、
明日があるとしても。
そんなもの、信用できない。
わたしたちには、今しかないのだ。


思考が何方向にもひろがっていく作品は、
とても面白い。

だけどテーマが何であれ、
清太さんが鉄棒するところで、
わたしはいつも泣いてしまうのだ。







今日しかいらない。
と、
そう思いながら生きている。
そして今日ほど、
明日などいらないと思った日があるだろうか。


あなたは、
あなたは。
つまらないわたしには、
勿体なさすぎる。

そんなあなたが、
そばにいてくれて、
美しい風景を見て、
おいしいごはんを食べ、
美酒に酔いしれ、
わたしを、好きでいてくれる。 

そんな日々には。
ただ、
ありがとう、しかない。
言葉なんてない。


子どものわたしに教えてあげたい。
わたしの人生には、
こんな素敵なことが待ち受けているよって。


幸福は、
当たり前ではありえない。
幸福というのは、満足すること。
わたしは。
あなたがいれば、
その他すべてが貧しくたっていい。
満足だ。

明日死んでも。
明日死んでも。

死にたくないなんて、
お前かわいそうだな。
死にたいなんて、
もっとかわいそうだ。

ああ!









ふと気づけばいつも、
上海蟹たべたい、と口ずさんでいる。

あなたがいないと、
たちまち孤独になる。
いつか本当にいなくなったら、
たちまち死んでしまいたいよ。
そして、
悲しみの果てに、
感謝と愛しかない人生だったと言いたい。
かっこよくはないよね。
だけど、ロマンチックだ。

口ずさむ。
口先だけで。
上海蟹たべたい。
あなたとたべたいよ。
わたしは上海蟹を食べたことがない。


あなたは近頃、
よりいっそうわたしを愛するようになった。
明日なんてなくてもいいと思えるのは、
わたしの一生が、
すでに満たされてしまったからかもしれない。
わたしは欲ばりだから、
楽しみも美しさもお金も知性も若さも恋も
何もかもがほしいけど、
本当はなんにもいらない。
なーんにもなくても大満足だ。


宇宙と愛に、
ちゃらんぽらんと浸かって生きよう。


















ほんとのことなんて、
いらないのだ。

可愛いとか
いちばんだとか
あなたはいつも優しい口調で言ってくださる。
わたしはたちまち機嫌がよくなって、
この人の恋人でよかったと思う。
可愛いとかいちばんとかの言葉のうしろには、
思いやりがある。
だから嬉しくなる。
全部が全部ほんとのことじゃなくていい。
ほんとのことばかりは正しいけれど、
正しいことが良いことだなんて思わない。
本音も嘘も織り交ぜて、
優しい気持ちで愛していたいのだ。

もっと深くて白くて、
あたたかい言葉をかければよかった。
この一日のおわりに。
わたしはいつまでたっても、
未熟で愚かで嫌になる。
でもときどき、
このありあまるほどの幸運と幸福に
改めて気づいて愕然とする。
こんな日々を当たり前に過ごせるなんて。
今日も、いまも。

目の前に、
あなたが生きてくれているだけで、
他には何にもいらないのにね。