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18歳で骨肉腫 ~ステージ4からの復活~

骨肉腫を乗り越えて回復に至るまでの道のり。

人間関係って難しいなーとよく思う。

友達や家族、職場の人、それ以外の人、

生きている以上、どうしようもなく関わっていかなければいけない。

そのことを大人になるにつれて、ものすごく痛感する。

自分の気持ちに余裕が無いとき、嫌なことばかりが浮き彫りになるので

極力人と関わらないようにしているが、それだけじゃダメな時もある。

 

上手くいかなくても、やめられない関係もある。

特に家族は、お互いそんなに興味がなくても簡単に離れられない。

生まれる家が選べたなら、と思うことはしばしばある。

私はつい最近まで、家族って何か分からなかった。

一緒に暮らしているけど、心が離れて別々の方向を向いていたんだと思う。

今も分かったような、分からないようなモヤモヤした気持ちだ。

1つだけ分かったことは、良くも悪くも連帯責任だということ。

ちゃんとしてもらわないと困るのが、家族。

私みたいに病気だと、他の家族からしたら自分のことは上手くいっていても、

なんかそっちに引っ張られるというか、悩みの種になると思う。

 

 

自分が、どうしたいのか分からないときもある。

自分のことも分からなくなる時があるのに他人なんてもっと分からない。

 

ただ、本当の自分を知っている人は一人か二人でいいし、

それが家族じゃなくてもいいと思う。

親じゃなくても、自分のことを待ってくれている人がどこかにいる。

「一人でいても一人じゃないような」、なんとなくそんな感じで、

今はそれでイイ。

悲しさをどうにかしたくても、どうにもならないのが現実だ。

 

悲しい気持ちじゃなくなろうとしてそうなるのなら、

最初っから悩んだりしない。

 

なのでしんどくても、「行動する」ことが

前を向く方法かなと思う。

悲しくても出来ることはまだ残っているはずだ。

そうすることでまた見える景色も違ってくる気がする。

 

実際すごく悲しい状態の時は

誰に励まされても消えない痛みがある。

誰かに話を聞いてもらったり、叱咤激励もアリだと思うけど、

やっぱり最後に自分を救えるのは自分だ。

 

未来は過去を救うためにある。

そのためには今を生きるしかない。

 

過去はどんなに悔やんでも戻ってこない終わったことだし、

未来は今を積み重ねないと辿り着けない、一寸先は闇。

 

歩き続けよう。

人生を生きる上で大事なのは

覚えるより忘れることだと

私は思っている。

 

家庭を持つ女優さんも

仕事と家庭の両立のコツは「一旦忘れること」だと、

テレビで言っていた。

 

浅田真央ちゃんの本にも、

彼女がスケート以外に並外れた能力を持っているとすれば

忘れることで、それが彼女の強さだ。

的なことを書いてあった。

この本に書いてあった、

「昨日」を壊してでも、作らなければならない「明日」が彼女にはある。

八位はその過程に過ぎない。

という文章が好きだ。

 

どちらも、なんとなく理解できる。

忘れるというより「切り替える」の方が聞こえがいいかもしれない。

 

私自身、自分がガン患者だということを

日々の生活の中では忘れている。

定期検診で再検査になったときは、

「あー自分ガンやったな」と思い出すけど。