2度目の移植がダメだった2週間後に、法事があったため1週間ほど東京の実家に一人で帰った。(夫は仕事のためシンガポール残留でした)
私が実家でぐうたらしている時に、母が少し遠慮がちに、私の顔色を伺うよな顔つきで、
「はい、これ。お守り。子宝に効くみたいよ。ママも一生懸命お祈りしてきたからねっ!」
と・・・。
30歳を過ぎたあたりから、
「あんたも、さっさと子供産みなさい」
と言われるようになり、
「はいはい」
と聞き流し・・・これが2年半ほど続き、
33歳ぐらいになったあたりで、私もこの母の無邪気なコメントに苛立ち、
「あたし、不妊治療してるから。そう簡単に妊娠しないから」
とピシャリと言い放ち、
母を黙らせることには成功したものの、
同時に『腫物』認定されたのでした。
我ながら、心が狭い人間だな・・・
と思うけど、、本格的な不妊治療をし始め、なかなか良い結果が出ない日々に悶々とする中で、たとえ親であろうとも、
「子供はまだなの?」
的なことを聞かれるのは、辛すぎる
だから、高度不妊治療を始めてからは、知り合いからその手のことを言われる度に、
「なかなか授からなくてねー。なので不妊治療してます!」
と堂々と宣言するようにした。
すると、その後は二度とその手の発言はされなくなる。
その代り、この手の話題になると急に私は『腫物』になる。
なんだか、気を遣わせてしまって申し訳ないなと思うけど、自分の心を守るためには仕方のないことだと言い聞かせています。
さて、話を戻します。
母から遠慮がちに差し出されたお札とお守り。。
正直、、イラッとしちゃったけど、
「はいはい。ありがとうねー。」
と言って、中身を確認することもなくスーツケースにポーンと入れる。
シンガポールに戻ってからも、
スーツケースからは出したものの、そのまま開封もせず暫く放置。。。
しかし、三度目の移植サイクルに入る頃に、
ふと・・・開封してみた。
お札には、家の中で目に付くところにこのお札を貼りなさい。
と書いてあったので、リビングに貼ってみる。
そして、母から「子宝のお守り」として渡された持ち歩くタイプのお守りを見てみると・・・
商売繁盛
と・・・書いてあるじゃないかぁーーー
おかぁちゃーーーんんんん
テキトー過ぎやしませんかぁーーーー
でも、ちょっと笑ってしまった
でも、これも母の気持ちは気持ち。
これから大事にこの『商売繁盛お守』を持ち歩くことにします
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