ブックレビュー「しあわせガレット」 中島久枝 | ネコのひとり言

しあわせガレット図書館の新刊書コーナーで見つけた一冊。

タイトルにグルメや猫がついていると、思わず読みたくなる習性は今も健在です。

本書は、引っ込み思案で自分の殻に閉じこもりがちな35歳の詩葉(ことは)が、自分の生き方を見つけるまでのストーリー★3.6

ある日、詩葉が偶然に見つけたガレットとクレープのお店「ポルトボヌール」。

しあわせガレット  ガレット女性オーナーが話した、ゴーギャンが友だちを誘ったときの言葉だという、「ブルターニュには君の人生を開く扉がある。その扉を開けるかどうかは君次第だ」という言葉に共感し、「自分も人生の扉を開けたい」とこのお店で働くことに・・。

しあわせガレット クレープ日々の生活の中やお店にやってくる常連客などの会話の中から、詩葉は一生懸命自分の生き方を見つけようとします。

 

はたして詩葉は「人生の扉」を開けられたのでしょうか・・?

しあわせガレット シードル 陶製カップガレットやクレープがブルターニュ発祥であること、シードルが陶製のボウルのようなカップで飲むことも初めて知りました(ブルターニュ地方での飲み方)。

しあわせガレット フルール・ド・セル

 

 

プロヴァンサル(モッツアレラチーズとハムのガレット)、プランタニエール(春野菜とカマンベールチーズのガレット)やクレープシュゼット、バナナとチョコレートのクレープなど、本書で登場するガレットやクレープはどれも美味しそうです。

また、いちごのコンポートとバニラアイスをのせたクレープには、最後にフルール・ド・セルという大粒の塩を少しトッピングすると、塩気がアクセントになって、さらに美味しくなるそうです。

「ポルトボヌール」の店主曰く。
・ガレットとクレープは人を惹きつける魔法がある
・ガレットは上に乗っかっている素材を引き立てる脇役ではない

 どんな素材も受け止めるガレットこそが主役
・この店では、ガレットはオーダーした人のために一枚一枚焼きます

 だからシェアすることはできません

シードルを飲みながら、ガレットとクレープが食べたくなる一冊でした♪

 

しあわせガレット