南信州の旅(3) 高遠城址公園 | ネコのひとり言

■高遠城
高遠城は日本百名城にも選ばれた国指定史跡。

 

高遠城 センゴク天正記

 

南北朝時代の高遠氏に始まり、武田氏、保科氏、鳥居氏、内藤氏と城主が変遷。
城の現形は武田氏に仕えた山本勘助が設計したと伝えられているそうです。

明治4年(1871年)の廃藩置県で城が取り壊され、明治8年(1875年)公園として整備する際に、「河南の小原地籍・桜馬場にあった桜を植樹したのが最初で、その後の補植は同一種類のもの」に限られたということです。

それがタカトウコヒガンザクラ(高遠小彼岸桜)。

今では「天下第一の桜」「桜の日本三大名所」として名高く、桜の季節になると、130年以上の古木20本、50年以上のもの500本などに若木を加えた約1,500本のタカトオコヒガンザクラが、淡紅色で小ぶりの花を枝いっぱいに咲かせます。

 

高遠城の桜


訪れた日は紅葉には少し早く、観光客もほとんどなく公園内は閑散。

そんな中、タカトウコヒガンザクラの古木の大きな枝が、自ら支えきれなくなって添え木で補強されているのがたくさん見られました。
この様子を見ていると、「頑張ってほしい」と励ましたい思いと、「もうそろそろ引退してもいいんじゃない?」という同情に似た思いが交錯します。

 

高遠城 タカトウコヒガンザクラ


タカトウコヒガンザクラは紅葉しないで落葉するそうですが、代わりに250本のカエデが紅葉し、春の桜とは一味違った秋の風情があるとのことです。

 

高遠城 紅葉


■ご城下通り
高遠城は山城なので水堀はなく、城下は北西側のふもとに広がります。
その名残が、少し離れた「ご城下通り」と呼ばれる商店や金融機関、交通機関などが集まる高遠町の中心的エリア。

 

高遠城 ご城下通り


1986年から城下町にふさわしい街並みにする街路整備事業が10年がかりで進められ、和風の建物が軒を連ねるようになったそうです。

そば屋さんの名店「壱刻(いっこく)」、「入野家」、「華留運(けるん)」や、地元和菓子・高遠まんじゅうの「亀まん」、酒屋さん「にんべん」など、いろんなお店がコンパクトに集まっているので、タウンウオーキングも楽しい。

 

高遠城 ご城下通り 壱刻


(メモ)
亀まんは定休日のため、まんじゅうは買えませんでした。
こちらのお店は「高遠まんじゅう」ではなく、「亀まん頭」という名前で販売。
薄皮で甘すぎることもなく、さっぱりとしたあんこがたっぷり。とても美味しいらしいです。

 

高遠城 ご城下通り 亀まん

 

にんべんで地酒「辛口純米酒・黒松仙醸」購入。
このお店のはす向かいには、黒松仙醸の旧酒蔵があります。

「信州産美山錦の味を十分に引き出した芳醇な味わいと、辛口でキレの良い後口を楽しめます」とのこと。

おせちとのマリアージュが楽しみ。

 

高遠城 ご城下通り にんべん 黒松仙醸