南信州の旅(2) グルメ(1)高遠そば「紅さくら」 | ネコのひとり言


高遠そばは、「大根の搾り汁」に「焼き味噌」と「ネギ」を入れ、「辛つゆ」と呼ばれるツユを作り、それをつけづゆにして食べるのが特徴です。

 

以前は「辛つゆそば」と呼ばれていたのが「高遠そば」とも呼ばれるようになったのは、平成10年頃からのことだそうです。

 


きっかけは、伊那市高遠(当時は高遠町)の人々が福島県会津地方を訪ねた折に、そこで「辛つゆそば」と同じ食べ方が「高遠そば」という名称で提供されていることを知ったことからでした。

 

「高遠そば」の呼び方を〝逆輸入〟して、伊那谷のそば食文化の発展に使わせてもらってきたのです。

焼き味噌と大根おろしを使うというオリジナルの基本は変えないものの、お店によって食べ方に違いがあるようです。

 


高遠で人気のそばのお店は、「壱刻(いっこく)」、「入野家」、「華留運(けるん)」などがありますが、お店の雰囲気やそばに対するこだわり、口コミなどから「紅さくら」さんを選択。

 

高遠そば 紅さくら


このお店は、高遠城址から162号を5分くらいの山あいにあり、お店の裏には里山が広がるのどかなロケーションです。

 

高遠そば 紅さくら


AM11:15頃、紅さくら着。

 

テーブル5卓、小上がり2卓、カウンタ席など総席数31席のお店は、母娘二人で切り盛りされているようです。

「高遠そば」と「紅さくら御膳」をオーダーしました。
(紅さくら御膳のそばは「入野谷(いりのや)在来種」という地元のそばに変更)。

 

高遠そば 紅さくら

 

高遠そばは小鉢が3品。

 

紅さくら御膳は小鉢が5品と天ぷら、お吸い物がついて華やか。

初めての高遠そば。
表面が黒くなった焼き味噌がへらにのっています。
橫にはすり鉢。
どうやって食べるのでしょう?

 


”食べ方マニュアル”がテーブルにありました。

 

高遠そば 紅さくら

(1)たっぷりの焼き味噌と徳利の三分の一程度の汁をすり鉢に入れ、十二分に味噌を溶かします。
(2)味噌が溶けたら残りの汁と辛味大根を入れて軽くかき混ぜたら美味しい高遠そばつゆの完成です。
(3)お好みでネギやミョウガを入れてお召し上がりください。

味噌を一度に全部使うのは量が多すぎるので、すり鉢に半分、つゆも半分入れてすり棒でかき混ぜます。

 

味噌が溶けたら辛味大根を入れ軽くかき混ぜると、辛つゆのできあがり。

 

準備OKです。

地元産のそば粉を使い、自家製石臼引きしたそばは細麺の二八。

■辛つゆにつける前にそばだけ
ゆで加減がちょうどよく、噛むほどに甘みが増し、のどごしもいい。
でも、何といっても香りが素晴らしい!
つゆにつけなくても十分美味しい。

■辛つゆにつけて
味噌のしょっぱさが目立って、そばの香りがあまり感じられません。
追加でつゆを入れ辛つゆを薄めましたが、それでもイマイチ・・。

■つゆにつけて
何種類もの味噌を調合し国内産カツオをふんだんに使ったつゆは、薄味で鰹だしが効いた極上の風味。
このつゆでそばを食べると超美味!★5

■「入野谷在来種」そば
以前は高遠地区でも栽培されていた在来種。いろんな経過を経て2019年に復活し、各店舗で食べられるようになりました。
収穫量がまだ少なく希少価値が高いため限定品で、「なくなり次第終了」とのこと。
先ほど食べた通常のそばよりさらに芳ばしい風味がUp★5

■小鉢
地元産の新鮮な食材を使った季節の品々。
見た目にも美味しそうで、やさしい味付け★3.5

 

高遠そば 紅さくら

 


また行きたい名店でした~。