私の作った造語です。

頚肩腕症候群やデスクワーク症候群などの名称があるようなので、それと類似するものです。


つまり、パソコンを業務で使用することにより起こる職業病と位置付けます。


前の項目で書いた「前屈み」や「目の疲れ」
それにいくつか特徴的なものを加えてお話いたします。

パソコンでマウス・キーボードを使う時、当然手・腕を使いますが、その際に肩の筋肉で腕の高さを調節しています。
肩甲挙筋、小円筋などは肩を挙げ、曲げた状態を「維持」します。

また、姿勢的に腕がどうしても内側に入る傾向にあります。
大胸筋が縮んで、前側の斜角筋が縮んで腕が内側に入る姿勢を「維持」します。
それと同時に背中側の肩甲骨を外側に動かして「維持」します。
菱形筋が伸ばされたまま「維持」されます。

ついでにいうと前屈みの姿勢により、首の角度が首の筋肉によって「維持」されます。


姿勢の「維持」ということが、一番のポイントになります。
「維持」するには筋肉を使います。
しかしながら、大きい力をかけるわけではないので、「筋肉痛」になる程ではありません。
ですから、ちょっとした「維持」では、なんてことはないのです。

問題は、その少しの負荷を長い時間、長い期間かけ続けることなのです。

上記のような状態が続くことにより、筋肉に血行が悪くなり出し、疲労物質が溜まりはじめ、動きずらくなります。
このような時「だるい」「疲れが抜けない」状態になります。

さらに疲労が増すと、筋肉の始点と終点がどんどん固くなっていきます。
それが「コリ」です。コリが出来た状態でむりやり動かそうとするので、さらにコリが固くなっていきます。
コリは、筋肉が部分的に固くなり、血行を阻害し、痛みを伴う物質が出やすく、それが肩や首や背中の痛みとなって現れます。
そして慢性的な疲れへと発展します。
ひどい方は、頭痛、めまいなどの二次的症状に発展してしまいます。


プライベートでパソコンを使うのであれば、リラックスした姿勢で出来るのでさほど問題にはならないと思います。
しかし、業務下においてパソコンを使うことこそが、最大原因なのです。

業務なのでミスができない。業務状況で緊張すると、肩に力がはいる。仕事場なのでリラックスした姿勢がとれない。そういったストレスが姿勢を常態化させてしまいます。

さらに前項の眼精疲労が重なってきたり、疲れてきて前屈みの姿勢が強くなるなどの悪循環に陥ります。


それが「パソコン首肩症候群」の正体です。


対処法はなかなか難しいのですが、
1.まず、できるだけ、集中した作業の後は休憩などで全身を脱力させる。

2.首、肩、背中、胸前などのストレッチ(手軽に行えるもの)

3.目のケア

4.ストレス管理(スポーツや趣味、ボディケア・足つぼなどの体のメンテナンス)


景気の悪化により、一人当たりにかかる負担が増加しています。
頑張らなければいけないのですが、無理して我慢しすぎてしまうと、回復にも手間取りますし、免疫も低下し、病気にもなりやすくなります。

早め早めのケアをおすすめいたします。