中高生と教師の英語力と地域格差 | 教育・受験のミカタ

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文部科学省が今月上旬に「2023年度英語教育実施状況調査」の結果を公表しました。

 

CEFR A1レベル(英検3級相当)以上の中学生は50.0、CEFR A2レベル(英検準2級相当)以上の高校生は50.6%と、どちらも初めて国が目標に掲げてきた50%を超え、生徒・教師ともに経年で英語力向上が進んでいるという結果でした。

 

サーチ用語の確認

CEFR というのは「セファール」と呼ばれ、各資格、検定試験で評価される英語力を共通の物差しではかる指標のようなものです。

 

地球さて、英語教育実施状況調査の対象は、各都道府県・市区町村すべての公立小学校、中学校、高校です。(私立中学・私立高校は調査に含まれていませんので、各自治体における中学生・高校生全体の英語力を調査したものではありません。その点ご承知おきください。)


NEW調査結果詳細はコチラから

 

雨愛知県の状況は…

 

今回の調査では中学生、高校生ともに全体の数字は改善していますが、都道府県・指定都市によって英語力の差が大きいという結果も明らかになっています。

CEFR A1レベル(英検3級相当)以上の英語力を有する中学生の割合

(文科省資料より)

ひらめき電球上位5自治体

さいたま市 88.4%

福井県 83.8%

横浜市 67.2%

福岡市 65.1%

東京都 60.7%

 

DASH!近隣自治体

愛知県 35.6%
名古屋市 56.1%
三重県 47.7%

愛知県は最下位に近い結果となっています。

 

中学校でのパフォーマンステスト「話すこと」「書くこと」の両方を実施している割合〔全学年〕の調査では、100%実施が石川県・福井県など5自治体。平均値87.0%に対し、愛知県は66.2%と低い数値となっています(三重県は79.4%)

 

CEFR A2レベル(英検準2級相当)以上の英語力を有する高校生の割合

ひらめき電球上位5自治体

富山県 61.4%

福井県 61.1%

石川県 59.0%

東京都 57.9%

神奈川県 56.5%

 

DASH!近隣自治体
愛知県 46.5%
三重県 46.4%
と、こちらも英語力が低い地域として分類される結果でした。 

 

高等学校でのパフォーマンステスト「話すこと」「書くこと」の両方を実施している割合[全学科]の調査では、平均値49.8%に対し、愛知県は37.8%とこちらも低い数値になっています(三重県は61.5%)

 

一方、教師の英語力は?

 

CEFR B2レベル(英検準1級相当)以上を取得している英語担当教師の割合

中学校44.8%、高校80.7%(中・高とも増加傾向)

中学校英語教師

ひらめき電球上位5自治体

東京都 66.6%

沖縄県 66.6%

福井県 65.0%

徳島県 63.4%

広島市 63.2%

 

DASH!近隣自治体
愛知県 36.5%
名古屋市 48.2%
三重県 44.0%


高校英語教師

ひらめき電球上位5自治体

鳥取県 99.1%

福井県 98.1%

佐賀県 94.9%

広島県 94.7%

石川県 94.4%

 

DASH!近隣自治体

愛知県 77.4%
三重県 80.1%

 

教師が発話の半分以上を英語で行っている学校の割合)
中学校(全学年)平均値68.4%
愛知県43.4% 
三重県54.3%

高校(全学科)平均値39.9%
愛知県25.4%
三重県36.9%

 

生徒の英語力向上には、

宝石紫生徒の英語による言語活動

宝石紫教師の英語使用

宝石紫教師の英語力

宝石紫ALTによる授業外の活動

などの要素が影響を与えると考えられます。

 

一般的に、教師の英語力が高いと、教師の采配で生徒の英語による言語活動時間が増える傾向があり、その結果、生徒の英語力が高くなるという報告もあります。

 

大学受験における英語の出題傾向はこの数年で大きく変化しました。付随して中学・高校の授業、入試問題や定期テストと各階層での変化が顕著です。
 

自治体による格差も小さくありませんので、英検など資格試験も有益に活用しながら全国水準を意識して学習を継続していきましょう。