2022愛知淑徳中学校の入試

2022年度

中学受験の入試問題分析

３回目は愛知淑徳中学校

まずは学校HPより

教科ごとの分析

国語
難易度

淑徳ならではの題材でやや難しかった。随筆文は戦前と戦後、物語文は時代設定の古いものが題材で、慣れていないと読みづらい。設問自体は分かりやすい問題が多く、傍線部と設問の内容をしっかりと把握することで、解答することは難しくはない。
傾向

多くの設問が選択問題で、漢字の読み書き４問、慣用句が１問出題されているのも例年同様。ただ、今年度は慣用句の言い回しを訂正する出題となり、正しく表現することが求められた。出題内容の内訳として、抜き出し問題が３問、記述問題が２問出題されている。文章の中に知識を問う設問もあり、基礎的な語彙力を重視する問題構成である。
対策

抽象的なテーマを取り扱った論説や随筆に慣れておく必要あり。設問の意図を捉えて、何を答える問題なのかを常に考える練習をしておく。選択問題は、傍線部に含まれる語句の意味を満たす選択肢を探すことが重視される。漢字は書き取りだけでなく読み取りもおさえておく。慣用句、ことわざ、四字熟語に関する問題も必ず出題されているので、普段の学習で出てきたものは確実に覚えること。

算数
難易度

例年同様、標準レベルの問題が多く出題された。６割程度の得点は望みたい。
傾向

全ての単元からバランスよく出題されている。１は計算問題、２は短文形式の小問集合、３以降は大問で構成される問題形式で変わっていない。また、例年通り「考え方を説明する記述問題」が１問出題された。２の小問集合は、６㊦の計算や予習シリーズの基本問題程度。後半に思考力を問う問題も出題されているのは、最近の入試問題の傾向。
対策

幅広い分野から標準レベルの問題が出題されるので、基本的な解き方を正確に付けることが必要。そのため、「計算６年㊦」や「予習シリーズ６年㊦」の問題集を徹底的に解いて、標準レベルの問題は確実に解けるようにしておくこと。その際、計算問題は丁寧に解き、文章題では線分図や面積図などに丁寧にまとめて解く練習をするとよい。標準レベルの問題を落とさず、確実に取ることが合格につながる。

社会
難易度

例年同様、標準レベルの問題。７割以上の得点を目指したい。
傾向

全体の問いが３６問で、そのうち記号選択問題が２３問と多く、語句を答える問題は8問で、原則漢字指定。記述問題は４問あり、自由記述が１題、意見を述べるものが1題、他2題は歴史と時事に関するもの。歴史の問題は、他校でも見られる頻出度の高い内容。例年通り、地理に関する問いが多く、世界地理に関するものが時事問題に絡めて出題される。歴史では並び替えが数題見られ、各時代の流れ、特徴などが満遍なく出題される。公民は、政治、経済、世界情勢など、時事問題に絡めての出題が多い。
対策

予習シリーズの基本的な内容は押さえておきたい。単なる知識を問うものは少なく、選択肢を読み解く力が問われているので、言葉の意味を理解して解く練習が必要である。年号、地図、データの読み取りなどは確実に得点できるので、社会の確認テストを「どうしてそうなるか」という理由も含めて暗記するとよい。そして、日本国内や世界的に大きなニュースに関する知識は普段から知るように心がけ、話題となった人物や事物に関しては、写真や映像などを確認しておくべき。

理科
難易度

前年より難易度が高く計算問題は特に難しかった。解ける問題を確実に解き６割は超えたい。

傾向

４分野からバランスよく出題されている。基本的に、解答はほぼ選択肢だが、数問出てくる計算問題の難易度は高い。基本的な知識を答えさせ、それをふまえた読解力を必要とする問題が次に出てくる。また、必ずしも後半に難問があるわけではないので、最後まで問題に目を通す必要がある。
対策

重要語句を暗記するだけでなく、幅広い知識を身に付けることが必要である。また、実験結果や表・グラフから読み取る問題にも対応できるようにする必要がある。そのため、問題集や様々な中学校の過去問を数多くこなし、知識の定着と計算問題対策が必須である。また、難しい計算をとばし、最後まで問題を見て、できる問題を確実に正解したい。